第4話 執事の迎え

 今までいた所から、景色が変わり綺麗な部屋へ瞬間移動した。

 自分が見知っている、屋敷の転移部屋に着くとそこには、ルークがこの場所に来るのがわかっていたのか?一人の男が立っていた。


「お帰りなさいませ。ルーク様、本日はお早いお帰りでしたが………如何なさいましたか?」

 身なりの良い男が、ルークの早い帰りを訝しむ。


「あぁ、ただいまセバス。大した事はないよ。唯………私が!パーティーを追い出されて、酷い目に合っただけだよ」


 すると、セバスと呼ばれた男は苦虫を噛み潰したような、悔しそうな顔をする。


「セバス私は大丈夫だよ、怪我も治ったしね」


 セバスの前で、大丈夫と自分の身体がどこも怪我はないと、確認させるようにほらと一回転して見せる。


「何ともないから心配するな」


すると、セバスがそんな問題では御座いませんとルークに詰め寄る。


「いいえルーク様!ルーク様が宜しくても私が良くないです」

「大袈裟だ!大丈夫ちゃんと考えてるから

観てろよ?」と、笑う。


 だが、その笑いは楽しい事が遭った時の笑いでは決して無かった。

薄気味の悪い、憎悪の笑いでその表情を見たセバスはゾクリとした。

フフフ!待ってろよ…………。

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