第35話新たな仲間(イベント1日目)

『と言ってもですね…ただの興味本位だったのです。炎の上級精霊を使役している人は誰だろうという…。けれども、状況が変わったのです。もう少しで、この世界が変わってしまいます。魔人たち、そして魔神族によってです。それを防ぐために、貴方にお願いしたいことがあります』

何か、嫌な感じがする。

「えっと、なんでしょう?」

『私のところにいる光の大精霊を使役して欲しいのです』

「マジですか…」

俺は、敬語ではなくガチのトーンで話してしまった。

『マジですよ?世界を救って欲しいのです!!どうか!』

そんなこと言われるとはいしか言えない…。

「わかりました。しかし、大精霊っていいんですか?」

『本当は、超級精霊がいいのですが、この森を守る役目をしてもらっているのです。なので、大精霊で申し訳ないのですが…』

「いやいや、大丈夫です!」

『それなら良かったです。では、呼んできますね』

そう言って、奥へ行ってしまった。

すると、フレイが話し出す。

『すごいな、主人…精霊王様とあんなに話すのはすごいんだぞ…!?』

「そうなのか?普通に、いい人だなとは思ったけど。それにしても、光の大精霊を使役するんていいのか?」

『俺にはよくわからないけど、精霊王様が言うんだから大丈夫だと思うぞ?』

「ならいいけど…」



すると、精霊王様が奥から来た。

その後ろには、女性が付いてきている。

『こちらが、大精霊です。前へ出なさい』

その女性が前に出る。

「えっと、よろしくお願いします」

俺は、頭を下げた。

すると、口が開く。

『はい、よろしくお願いします…』

これはあれだ。

多分、大人しい子なんだろうな。

まぁ、仕方ない。

テイムするか。

「じゃあ、テイムしますね。…よし、できました。これから貴女の名前は、リーシャだ。いいかな?」

『はい、私はこれからリーシャです。よろしくお願いします。ケンジ様』

今は、めちゃくちゃ硬いが段々と慣れていけば大丈夫だろう。

『それでは、ケンジさん。どうか、リーシャをよろしくお願いしますね?お帰りはこちらです』

「あ、その前にいいですか?」

『なんでしょうか、ケンジさん?』

「いえ、精霊草というものを採取するクエストをやっているのですが、ありますか?」

『精霊草ですか?それなら、ここにたくさんありますよ?どうぞ、持っていってくださいな』

「ありがとうございます。これで、クエスト完了だ…」

そして、俺はたくさんの精霊草をもらった。

『では、改めましてこちらの道です』

俺は、精霊王様が示す道に行く。



そして、精霊の森の外。

「それじゃあ、リーシャ。また、召喚するから戻ってくれないか?」

『わかりました』

「じゃあ、フレイとビジュもな」

『わかったぜ!』

「かしこまりました」



さて、どうしたものか。

イベント通りのことが起こっているな。

精霊王様もそう把握しているみたいだし。

それに、魔神か…。

ラスボスってそういうことなのか…?

絶対強いけど、こっちにはカインもいることだし、大丈夫だとは思うけどなぁ。

少し心配だが、自分がやれることはやっていこう。

その後、俺はギルドに行きたくさんの精霊草を渡すことで驚かれた。

そして、報酬として4万ルインを受け取ったのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る