第34話精霊の森にて…(イベント1日目③)
俺は、誰にも気付かれないように冒険者ギルドを出て、都市の出入り口の門へ向かう。
都市の端に近づくほど、普通の家が多くなるんだなぁ。
しかし、なんとこの都市には名前がないみたいだ。
まぁ、そういうもんか。
俺は、門番さんに挨拶をしてギルドカードを見せ、外に出た。
そすて、少し離れたところでビジュとフレイを出す。
「じゃあ、精霊の森へ行こうか」
「かしこまりました」
『おうよ!』
俺たちは、少し離れた精霊の森を目指す。
しかし、その道中でモンスターに襲われることはなかった。
「全然、モンスターに会わないな?」
『そうりゃそうだぜ、主人!ここは、精霊の森だぜ?神聖な森だからいるはずないんだぜ!』
「それはいいなぁ。襲われる心配はないってことか。しかし、俺みたいな人間が行ってもいいのか?」
『大丈夫だぜ?俺がいるからな!これでも、上級精霊だぜ?』
「ならいいけど…」
俺たちは、どんどん進んでいく。
そしてついに精霊の森に着いたのだった。
「ここか…」
何かしらがある感じかするし、ミステリアスな雰囲気だな…。
「すごいところだな…フレイ」
『それもそうなんだけど…ここはすごいところかもしれないぜ…?』
急に、フレイが大人しくなったのだった。
「どうした?」
『この感じは、光属性だぜ…?』
フレイが周りを目を凝らしながら見ている。
『すごい…光の精霊王様がいるぞ!!この感じは、多分中に入ってもいい感じだぜ?』
「そんなこともわかるんだな…よし、フレイが言うならば行こう!」
俺たちは、中に入る。
すると、なんと幻想的な感じなのだろうか。
夢だと勘違いしそうなものである。
「すごい、光の球が見える…!」
『あれは、微精霊だな。まだ、成長しきっていない精霊だ。それで、この微精霊の奥にいるのが中級、上級だと思うが…なになに…?』
急に、フレイが微精霊に耳を傾けている。
『ふむふむ…』とか『マジか!?』とか言っている。
そして、フレイがこっちに来た。
『主人!光の精霊王様が主人を呼んでいるらしいぞ!来て欲しいだってよ!』
「え?嘘だろ…?俺何かしたっけ?」
『わかんないけど行こうぜ!』
「そうですね、ケンジ様。私も会ってみたいです」
「わかった。行こうか、じゃあ」
俺たちは、どんどん奥へ進んでいく。
いろんなところに微精霊はいるんだなぁ。
ずっと、俺の周りを飛んでいた。
そして、奥へ進んでいくとどんどん光が強くなってくる。
「すごい光だな…」
『もうすぐで、光の精霊王様のところって感じだな!』
やっと、光の中心にやってきた。
そして、目の前にいたのは、とてつもなく美しい女性だった。
『貴方が、人の子でありながら火の上級精霊を使役し者ですか?』
「え?あ…はい、そうですけれども…」
『貴方は素晴らしい運を持っているのですね…それに綺麗な魔力…上級精霊が使役されるのも、こんなに微精霊に好かれるのもわかるわ…』
光の精霊王様は、すごく微笑んでいる。
すると、フレイが話し出す。
『私は、フレイと主人に名付けられた火の上級精霊でございます!よろしくお願い申し上げます!』
急に、丁寧な言葉遣いで話すものだから、俺もビジュも驚いてしまった。
『わかっておりますよ、フレイ。私は、光の精霊王と申すものです。よろしくお願いしますね?そうて、その隣の女性が宝石龍ですか?』
すると、ビジュは焦り出す。
「えっと…そうです!私は、宝石龍でビジュと申します!」
『ビジュですね。よろしくお願いしますね。しかし、こんな方達を使役されるているので、貴方はすごい方なのかもしれませんね…』
「い、いえいえ、俺は普通ですので…!」
『そのような謙虚なところもいいですよ…?そうですね…ここまできてもらった理由をお教えしましょうか』
そう言い、光の精霊王様は話し出した。
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