第24話提案とアップデート

「もう一つの理由ってなんだ?」

「このゲーム内に今のところSランククランがあるの。それが、うちともう一つ七人の英雄っていうクランなの」

「二つも、Sランククランがあるのか。それは初耳だ。それに、お前らがSランククランっていうのもな」

「そりゃあ、私が団長だけど、このクランにはSランク冒険者も数人いるからね。それで、これは私の独自の情報なんだけど、その七人の英雄があなたをスカウトしようとしているみたいなの。それで、優秀な人材を外に漏らすのは私たちにとって損だからあなたを誘うことにしたのよ。そのクランに勝つためにね」

「クランに勝つって攻略をってことか?」

「それもあるけど、私たちの予想としてはクラン対抗の試合がイベントとしてあると思うのよ。だから、それに向けてって感じかな?」

「そういうことか…しかし俺がやりたいのはスローライフなんだよな…」

「え?そうなの?強いモンスターいるから戦闘かと思ったわ」

「違う、違うよ。俺は、ゆったり暮らしたかったから店を作るんだよ!」

俺は、急に熱くなり語った。

「えっと…そうなのね。わかったわ。じゃあ、諦めることにするわ。また、気が変わったらお願いね。それを踏まえてなんだけど、提案してもいい?」

「提案?なんだ?」

俺は、アイラの話に耳を傾ける。

「多分、一人で働きたいのよね?」

俺は、その問いに頷きを返す。

「だけど、あっちのクランからも誘いが来ると思うの」

それもそうだろう。その情報が正しければ、もしかしたら戦闘職として考えられている可能性があるからな。



「それじゃあ、魅力的な提案があるわ。会社を設立すればいいわ。きちんと言えば、商会ね」

「商会?どうやってだ?」

「簡単よ?商業ギルドに行って、商会を作りたいといえばすぐにできるわ。初期登録料は2000ルーペで、毎月売上の10%を払えばいいだけだからね。それに、店を持つまでは毎月1万ルーペでいいみたいだしね」

「そんなことがあるのか…じゃあ、やってみようかな」

「そうね、私たちも助かるわ。また、いろいろなものを作るのでしょう?」

「まあ、その予定だからな」

それならば、大丈夫か。

俺のしたいことをしながらできるかもしれないしな。

「わかった。じゃあ、俺は商会を作ることにするよ」

「了解!じゃあ、またできたらメッセで教えてね」

そして、その後全員とフレンドを交換しあった。

すると、ピコンッと音が鳴る。

「なんだ?」

俺たちは、ステータスを開く。

すると、運営からのお知らせだった。







          ※アップデートのお知らせとデータについて※


今回アップデートを行うこととなりました。

今回のアップデートの内容をご紹介します。

まず、限界突破とジョブのランクアップを増やし、種類も増やします。

今まで、レベルの限界は100に設定されておりましたが、これを1000と致します。

また上位ジョブについては種類を増やし、その上の超級ジョブを追加します。

次に、イベントのデータを更新いたします。

内容に関しましては、後日詳細を発表いたします。

お待ち下さいますようよろしくお願いします。

最後に、プレイヤー数が100万人を突破ことを記念して、メンテナンス後にプレイヤーの皆様全員に、そのジョブに合ったプレゼントを一点お渡しします。

楽しみにしていただけると幸いです。

また、レア度を追加することが決定いたしました。

お待ちくださいませ。

以上、アップデートのお知らせでした。



次は、データについてです。

こちらは、プレイヤー数と男女比を表すものです。

また、戦闘職と生産職の割合も表示いたします。

テイマーなどは戦闘職となる場合がございます。


プレイヤー数 1,023,567

男女比率 男性:49% 女性:51%

職業割合 戦闘職:64% 生産職:36%


また、一番多い職業は剣士が一番で、その次は魔術師となっております。

一番少ないのは、ネクロマンサーです。


以上データの説明でした。


メンテナンスは午後23時から翌朝4時までとなります。

よろしくお願いします。


これからも、ゲームをお楽しみいただけるように準備や企画を行ってまいります。

FIOをよろしくお願いします。


                              FIO運営委員会



「アップデートのお知らせみたいね。それに、戦闘職が多くて女性が多いのね。勝手に、男性が多いものだと思ってたけれどね…」

「楽しみだな、イベントも」

アイラとジークが喋った。

そして、俺たちは、解散となった。

どんなイベントが来るか楽しみだ。

その前に、商業ギルドに行こうかな。

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