第13話驚き!

俺は数分現実が受け付けられなかった。

いや、現実じゃないんだけれどもね。

俺は、ビジュになぜ大きくなり人化できたのか理由を聞いた。

まとめるとこんな感じだった。


宝石龍が大きくなった理由としては名前を貰ったことによるものであり、名前を与えた者を親または主とすることにより、その者を守らなければならないという歴史があった。

そのため、自分自身が強大になり、親または主のために鍛錬しなければならないからである。


では、人化の理由とは何だったのか。

それは、ドラゴンを使役している者は狙われやすいという観点から、あくまで自分は人間だと認識させるために、人化をしなければならなくなるためである。

しかし、上位の位置にあるドラゴンしか持っていないため、ユニークスキルに分類される。これも、名前を与えられなければ使うことは出来ないという話だった。

奥が深いんだなぁ…これが俺としての感想だ。

いっそのこと笑ってくれ…。



その話を聞いたあと、宝石渡しがどのようなものか確かめてみることにした。

「ビジュ、宝石渡しっていうスキルを試してくれないか?」

「かしこまりました、ケンジ様。では…はい、どうぞ」

ビジュから渡されたのは大きな水色の石だった。

「これは…?」

俺は、鑑定をしてみる。



・ミスリル ☆8

とても珍しい鉱物。

全ての鍛治師達がこの素材で武器を作りたいと望むほどの物であり、とても高価な物である



渡されたのは宝石ではなくミスリルだった。

そして、掲示板でも見ると、希少性の高いものであった。

「これはどうしようもない…隠しておこう!」

売ることも出来ないしそれを用いて鍛治することも出来なかったため、一応アイテムボックスに入れることになった。

そして、次は宝石魔法というものを試したくなったので、冒険者ギルドに行くことにした。



俺は、自分の農場から出て歩いて始まりの街にある冒険者ギルドに向かって歩いていた。

しかし、ビジュがとてつもなく絶世の美女なのでめちゃくちゃ目立っている。

そして、当の本人はこちらを見て、

「どうかしましたか?ケンジ様」

「い、いや、何でもないよ…」

めちゃくちゃ恥ずかしくなってくるのだった。

すると、アイラにあった。

めっちゃ会うなぁ…。

「やっほー!ケンジ!掲示板見て飛んできたよ!」

「掲示板?何が書いてあったんだ?」

「そんなの決まってるじゃない!貴方の隣にいるその美女よ!情報を渡しなさい!」

アイラは笑顔で情報を聞いて来た。

絶対、これも高くなるんと思うんだけど、安くしてこのビジュがドラゴンであることの情報を早く売って欲しいなぁ…。

「わかったよ、情報を言うよ」

俺は、今まで起こったことを全て述べた。

すると、またもや俺と同じように呆然としている。

「え…?そんなモンスターいるの?」

「あ、でも宝石渡しは1日3回しか今のレベルじゃあできないみたいだから大丈夫だよ」

「だ…」

「だ?」

「大丈夫じゃないわよ!!!」

めちゃくちゃキレられました。



そして、アイラが落ち着いた後。

「で、ケンジはどこに行こうとしてたの?」

「冒険者ギルドに行こうとしてたんだよ。宝石魔法ってどういう魔法なのか確かめるために」

「じゃあ、私もついて行っていいかしら?宝石魔法見てみたいわ。それに、昨日の情報料持って来たつもりなんだけど…また明日も持って来なくてはいけないわ…」

「それなら、フレンドになっているんだから送ってくれればいいのに」

「それはそうだけどね…こんな大金送れないわ…もし間違ってたとしたら大変だもの」

「まぁ、そういうのならそれでいいけど。じゃあ、冒険者ギルドに行く?」

「そうね!」



そして、冒険者ギルドに着いた。

「じゃあ、このAランク冒険者の私が初心者のためのクエストを教えるわ。まずは、ゴブリン10体っていうクエストがおすすめよ!」

「え?アイラってAランク冒険者なのか?」

「まぁ、頑張ったからね、β版の時にね」

こんな近くにランカーがいたなんて、驚きだ。

「さて、じゃあこれにしましょう!」

こうして、俺の初めてモンスターのクエストを受けることになったのだ。

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