第25話 Goodbye Happiness

25.

"アプローチ"


 育が俺のところに戻ってこいって、迎えに来てくれて

本当にうれしかった。


 もう100%彼のことは忘れてしまおうって・・諦めてたから。



 てっちゃんが亮の認知もしてくれて、亮が学校上がる頃までには

 てっちゃんが提案してくれた戸籍のことなんかも考えないとなぁ~

なんて漠然と考えてて。


 夢みたいだ。

 両親やてっちゃん、家族に支えられて何とか子供を出産。


 それでもこの先の息子のことを考えると不安に押しつぶされそうに

なる日もあった。


 育が迎えに来てくれるなんて夢にも思ってなくて・・

両親や姉、てっちゃんやいとこおば、おじ、助けてもらった人たち

をこれから大切にしていきたいと思う。



 そしてこんな私を迎えに来てくれた育のこと、大切にして

いこうと心に誓った。


 育のいる家に息子共々戻って、しばらくして落ち着いた頃、育が

離婚した後のことや、私がこの家に通って来なくなった後の心境を

語ってくれた。


 

 「君と離婚した後は、そりゃあ嘘のようモテたよ。モテまくり

だけどさ、俺の心を射抜くヤツは一人もいなかっ・・た。君が俺の

前から姿を消した前後だって面白いほど女性たちからアプローチされた

けどね」


 


 

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