第23話 Goodbye Happiness

23.

" Long Kiss キス "


 「それは嘘だな。100人が見たら100人ともが俺の子だろって

いうくらい俺のミニチュアじゃん。俺の子だよ、その子。

間違いなく。ここまで似てなければ、俺も君の言葉にまんまと

騙されたかもしれないが」




 「でも、この子の父親は・・認知してるのは、てっちゃんなの」



 「そんなこと、どうでもいいよ。俺の血をひいたまぎれもない

俺の子だよ。DNA鑑定すりゃあすぐ分かるだろ? 」



 俯いてオロオロしている景子に俺は近付き、想いの丈を込めて

キスした。長いながい、キスだった。


 息子が俺の脚を蹴りやがる。

 景子を苛めてるって思ってンのかぁ?



 「ナニ、、何するの? 信じらんない」



 「景子、俺とやり直そう」


 「あなたには、さとみさんがいるじゃない」


 「いないよ。君がいなくなった頃に彼女とは別れてる。

 俺は心底反省してる。君が俺から離れていくなんて露ほども

思ってなくて・・君を失ってから自分の胸の奥底にある本当の

気持ちに気付いた。この先も一緒に人生を歩んでいきたいのは

君しかいないってことにね。


 それから、仕返しというわけでもなかったが、さとみさんと

君と、同時進行で付き合ったこともすまないことをしたと

反省してる。ほんとにすまなかった。


 とにかく、諸々片付けないといけないことが、ありそうだが

俺と一緒に暮らそう。このまま当分の衣類や当座必要なものを

カバンに詰めて、俺と俺たちの家に戻ろう」



 

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