第13話 さとみGoodbye Happiness

13.

" He's Popular With The Ladies. 大モテ 1 "


 弁護士の放つ、ひとつひとつの言葉に俺は悔しさを

噛みしめるしか術がなかった。


 景子の上司だった石野剛、地獄に落としてやる・・と

その時誓った。


 部署が違っているため奴は知らなかったようだが、石野の勤める会社は

うちの会社の元請けで、俺たち夫婦の仲人は俺の会社のお偉いさんだ

ったことで、石野への制裁はすざまじいものになった。


 不倫などに甘い会社もあるらしいが我が社の社長、部長から

相手方の会社にすぐに話がいき、相手方は仕事を切られては

大変と、すぐに石野の会社の上層部は動いた。


 なまじ組合員でなかった為、石野の処遇として奴は簡単に僻地へ

左遷させられた。

 俺や石野の奥さんへの慰謝料諸々返済後はいろいろ理由をつけて

首にする算段はすでについている。


 それは5年後なのか、10年後なのか。

 石野ぉ~、稼いでくれよぉ~。

 

 目を光らせてくれている今の会社に奴がいる限り、取りっばぐれも

ないだろう。


 石野の元妻だったさとみさんと俺は、お互いの傷を舐め合っているうちに身体の関係へとなっていった。


 離婚してみて初めて経験した超モテ期。


 社内でも社外でもいろんな女性から声を掛けられて、かなりモテる。


 ホテルへ誘ってもふたつ返事でホイホイ付いてきそうな女性が

片手で足りないほどなのには、笑えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る