第11話 Goodbye Happiness

天から降ってきた、ちょっとした幸せ==Pennies From Heaven

11. 

" Pennies From Heaven 棚ぼた " 

2012.4.14


 「そ、だよね。私はまたひとつ罪を増やすことになるんだろうね」


 「産まない選択は?」


 「ないっ! それは不思議とない。産まれてくるの楽しみぃ~」



 「馬鹿野郎!」


 「うん、アタシ、バカ」


 「・・・してやるよ、オレが」


 「・・?」



 「オレがその子を認知してやるよ。その代わりオレのお袋と親父と俺に

その子抱かせろよ。それで貸し借りなしにしてやるよ」



 「・・・」



 「おいっ、聞いてんのか?」



 「ほんと? おじちゃんやおばちゃんに怒られない?」



 「3人の中で今や俺様が一番力があるんだぜ。

 文句は言わせねぇー!それに孫抱かせてやるんだから、有難く

思いやがれ、だ」



 「てっちゃん、

てっちゃん、ちょびっとそれ、むちゃくちゃだよー」



 「安心しろ。認知のことは心配しないで、いい子産みな。

 それとワシはその子の父親になるのじゃから

そちもここへは適度に見舞いに参れよ」



 「てっちゃん・・」



 「大丈夫だよ。俺のことを信じろ。もう俺休むわ。ぼちぼち帰れー」


 こうして棚からぼた餅が落ちてきて、子供の父親を確保することが

できた。


『てっちゃんに足向けて寝らんないねー』

誰にともなく呟いてみる。


 そしてそののち、てっちゃんのお蔭で両親や姉からも不承不承ではあるが、育の元から潔く? 去ることを了承してもらえることになった。






 



 



 

 



 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る