絵の中の窓11 添付ファイル■■■

(ヘルメットに装着されたと思われる、カメラの映像が流れる)


(ガスマスクを装着した完全武装の兵隊たちが、学校の廊下を歩いている。一見機動隊のように見えるが、未知の銃器を装備している)


隊長「各隊員、状況報告」

ウルフ02「ウルフ02、異常なし」

ウルフ03「ウルフ03、異常なし」

ウルフ04「ウルフ04、異常なし」

隊長「各小隊、状況報告」


ノイズまじりの音声「アルファチーム、異常なし」

ノイズまじりの音声「ブラボーチーム、異常なし」

ノイズまじりの音声「チャーリーチーム、異常なし」


隊長「キア…『奇術師カンジュラー』01、状況は」

キア「カンジュラー01、異常なし」


隊長「これより異常空間へのコンタクトを試みる。繰り返しになるが、『対象物オブジェクト』の確保又は破壊が最優先事項だ。些細な変化でも直ちに報告せよ」


ノイズまじりの音声「アルファ、了解」

ノイズまじりの音声「ブラボー、了解」

ノイズまじりの音声「チャーリー、了解」


隊長「行動開始」



***



ウルフ03「騒がしいな…おい、このエリアは封鎖済みなんだよな?」

ウルフ04「どうですかね…封鎖措置に気付かずに残った学生がいるのかも」

ウルフ03「撃つなよ」

ウルフ04「こっちの台詞ですよ…」


(映像が暗くなり、赤外線映像に切り替わる)


ウルフ02「隊長、周囲の輝度きどが急速に低下。空間異常の兆候では?」


隊長「カンジュラー01、状況は」

キア「わからない…」

隊長「なに?」


ウルフ04「…あれは?」


(赤外線カメラに、女子高生の背中が映る)


ウルフ04「おい、君…」

隊長「待て!」


(女子高生の首だけが、カメラに向かってくるりと回る)

(両目と口の部分に穴が開いている)


ざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴ


(カメラが激しく揺れた後、映像途絶。虹色のテストパターンに切り替わる)







あ あああ ああ あ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る