第7話:正体
「まるで公爵のような態度だな、ガンビーノ」
俺は堂々と顔をみせることにした。
俺が正体をみせても、トラウゴットの時のように話せなくすればいい。
書いて伝えられないように指も潰せば完璧だ。
「おのれ、生きていやがったかヴェルナー」
「主家の長男をよびすてか、ずいぶんと偉くなったのだな」
「やかましいわ。
お前はもう公爵家を追放になっているんだ。
今さら主人ズラするな」
「くっくっくっくっ、親子で同じような事を言う。
トラウゴットがバカなのはお前ににたのだな」
「まっ、まさか、まさかトラウゴットを殺したのはお前なのか?」
「くっくっくっくっ、トラウゴットは天罰を受けたんだよ。
あれほどの極悪人を神様が見逃すはずがないだろう。
お前と同じだよガンビーノ。
主人を裏切って後ろから斬り殺そうとした。
いや、そんな事はどうでもいい。
民を、女子供を苦しめるような奴はぜったいにゆるさねぇえ。
てめえら人間じゃねぇえ、ぶち殺してやる」
「おのれ、死ね」
ガンビーノが剣を抜いて斬りかかってきた。
だがあまりの動きが遅くて子供でもさけられそうだ。
「死ぬのはお前だよ」
トラウゴットの時と同じように顎を潰して舌を引き抜いてやった。
「うぐぅぐぎゃアアアアアア」
次は指の爪をはがして指の関節をたたき潰す。
「うぐぅぐぎゃアアアアアア」
なぶり殺しにされた若妻たちの復讐をするなら、性器もたたき潰す方がいいのだが、こんな奴のモノにふれるのは絶対に嫌だ。
「フォルカー、後まかせていいか」
「はい、安心しておまかせください」
ガンビーノの取り巻きや愛人をぶちのめしていたフォルカーに後をまかせた。
「リヒャルダ、ガンビーノが公爵家から盗んでいた金を民にばらまく」
「はい、お手伝いさせていただきます」
公爵家が民にかける税だけでも高いのに、ガンビーノたちはそれに加えて公爵家が命じていない税まで民から奪っていたのだ。
王都に運ばれた金や食糧は民に返してやれないが、ガンビーノたちが奪って隠している分くらいは民にかえしてやりたい。
★★★★★★
「嫌な役目を押し付けて悪かったな」
「いえ、私もアレをリヒャルダに見せるのは嫌ですから」
「そうだな、俺もそれだけはさけたかったからな」
俺はガンビーノたちを調べていたので、どんな悪事をやっていた知っていた。
民の娘や若妻を家族の前でなぶり者にしていた連中には、それにふさわしい特別な罰が必要だと思っていたのだ。
だから事前に大賢者にふさわしい罰を聞いておいて、それをフォルカーにやってもらったのだ。
大賢者、あの連中にふさわしい厳しい罰を教えてくれ。
ピロロロロ
激烈な痛みがあり、性器が腐る病気があります。
愛が10649になりました。
大賢者、その病気を俺たちが安全にあの連中に与える方法を教えろ。
ピロロロロ
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