第13話 2000/8/2


−−−−−−−−−−−結−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



<コラム>


ちょっと、この間温泉にいってきました。

山あいの温泉地は、ほのぼのと。

それでも週末のせいか、家族連れで賑やか。

(正直、『やれやれ....』^^;)


ホテルのロビーに座っていると、親子連れが数組。

やんちゃ盛りの男の子、母親。


母親は新聞に見入っています。


男の子、大きな声を上げて、ソファーの背もたれに昇り、母親の注意を引こうと。




母親は無視して、新聞を見ています。




と......



男の子、転落して床に落ち、大きな声を上げて泣き出しました。



母親、男の子に対し怒っています。




このような情景、良く見掛けるようですが、私のイメージする母親像とはかなり異なっている

ように思えて、なんだか不思議に思えたのですが...。


<情報に対する依存性>


以前、タレントさんがどこかの雑誌のコラムに「新幹線に乗り遅れてしまい、待合室で手持ちぶさた

で、そこに落ちていた「ナントカ餅の由来」を何度も読み返した、という文章を寄せていました。

これは、まあ情報をいうものを好むタイプのヒト、のそれに対する強い依存性を表す例で、

繰り返し行動による行動のパターン化、その依存性である、とも言えます。


まあ、何度も使用している脳神経回路のパターンが強化される、という状況については

あまり疑問の余地はないか、とも思えます。

環境適応のひとつでありますからね。


この母親も、普段こうした情報を好むタイプのヒト、なのでしょうね。


ちょっと、面白いのは<情報刺激を嗜好する>ような傾向が見られることで、

これは、まあ<知>にたいする好奇心の現われである、とも考えられますが、

すこし注意したいのは、現代のように、たとえばインターネット等で情報が無尽蔵というほど

存在すると、それを止めど無く受け入れてしまう、という状況ですね。



<情報は疲れる>


以前、お話しましたが、ヒトの脳は未だこの状況には対応がなされていない様子でして、

8時間のVDT作業の後、血中の乳酸値(疲労の目安)が低下するまでには8時間を要する、

とのことであります。

従って、昨今のようにインターネット等、情報に触れている時間が長い方は慢性的に疲労状況に

陥る可能性が高く、これによる二次的な影響


<子供の示威行動>

ともあれ、子供というのは悪いことしたがるものでして。

まあ、逸脱し、容認されるという関係で「甘え」たいのでしょうね。

そして、どの辺までなら許されるかな?と状況を探る、と、いうか。

間接的に社会を知る。

しかし、ここで無視されてしまうと....。

ちょっと、可哀相ですね。

こんな子供が、きっかけがあった場合に欲求不満を爆発させる、とかいいますけれど。

まあ、この子がそうならないことを祈りたいですが。

ともあれ、原因は「無関心」にあるのですが。





まあしかし、この母親がホテルに対して管理責任の不備を主張したりしなかったことは

いくらか救いではありました。


楽しいはずのヴァカンスが、なんとなく....って感じでしたが。



-------[以下、次号へ続く]--------------------

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