第6話 2000/5/2


−−−−−−−−−−−結−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

項 バンダリズム考 その 36



?Eネオテニー現象との関連性?


今回は、ちょっと趣向を変え、ややアトラクティブにいきます。



<報道のウソ>



題材。


みなさんもご存知か、と思いますが、少し前、女子高校生が27歳のそば職人に

「ストーカー殺人」された、という事件、これをテーマにします。

たまたま、その蕎麦屋の近所に友人が住んでいた、というだけのことなのですが。

で、事実と報道の「悪意」についてこれもまあ“バンダリズム”の一種かな、と。





報道されなかった実態。




?@この犯人の一家は、いわゆる「変わり者」で、報道にあるような普通の家ではない。

それゆえ、地域住民からは無視される存在であった。


?A被害者も普通の少女ではなく札付きの不良であった。


?B被害者も、加害者との関係を楽しんでおり、報道されたようなストーカー行為の

引き金となったのは、一方的な被害者側の「気まぐれ」による「無視」が原因である。




.....この情報を信じる、とすれば。




a) まあ、普通のヒトが怖がる必要はあまりない。普通の女子高校生が27歳の前科持ちの

  男と夜遊びする、とは考えにくい。


b) 被害者は「キレルと怖い」と加害者のことを恐れていながらなお「無視」するといった

  傲慢な態度を見せ、(そこに「幼稚さ」を感じますが)それが被害の要因となった。

  危険認識の不足、甘えが感じ取れる。


c) 報道が意図的に事実を歪曲し、「加害者」を悪く書き「被害者」を美化している。

 これにより無用な恐怖感を煽り、この悪影響は無視し得ない(これが、今回言いたかった。)





この情報提供者によれば、事件の舞台となった街は普通の田舎町であり、ごく一般的な庶民が

暮らしてゆく上で危険なことは何も無い、ということでした。





これらから、見えてくるもの。





*報道には不要情報が多い。

*意図的な演出には害あり。

*この事件に関して言えば、「われなべに閉じブタ」といったペアが破綻したというだけ。

 普通のヒトには無関係。無用に恐れることはない。危険なものには近づかなければよいのだ。





さて、本稿の主題である「ネオテニー」という観点からでは。





*加害者は、抑制不全の幼稚な人格である。

*被害者もまた、同様。

*危険が存在するのはどのような社会においても当然のことであり、自ら避ければよい。

 また、これはあくまで極端な例で、社会を逸脱した者同士の争いごとであり、「堅気」の

 われわれにはほとんど無用の心配である。これを歪曲した報道にはかなり責任がある。

 これらも「大人の考え」で行動した結果であるとは思えず、無責任、幼稚。




奇妙に思えるのは、恐怖映画を楽しむようにこうした事件を喜んで視聴している人達でして。

私などはむしろ不快に思えるのですが、これもおそらくは「対岸の火事」として楽しんでいる?

のでしょうね。



この事例については「幼稚」なヒトが引き起こした騒動。といえそうですね。

 成熟したオトナとしては、惑わされずに行動すべきであろう、と思えます。

 いや、本稿の読者諸氏には釈迦に説法でしたね、失礼。



「君子、危うきに近寄らず」とは、誠に至言ですね。






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