雑草へ
雑草が生えていた
世界中に
全く邪魔だ
だから燃やせという指令が脳内に下った
液体を啜っている午後
陽射しはかなり穏やか
風は無い
おれは立ち上がる
まず嘘泣きしながらバナナを噛む少年を殺した
「あのね………ひっく…………えっ………もぐ」
食うのか泣くのかはっきりしろ
順調に殺戮は行われた
キリンは生かしておくことにした
奴らは葉っぱを食べては地球の温暖化を加速させてくれるからだ
本当は不味くて食べたくもないのに文句も言わずに食べて貢献してくれるからだ
いわゆる社会不適格者
おれにとって必要不可欠な存在だ
『今夜はどのパンティーを履こうかしら?』
キリンはそのようなことを目で訴えかけてきた
性器、丸出しのいやらしい存在のくせに何を言っていやがる
完全なる共同体など実現不可能
互いに歩み寄って理解、出来ないその隙間を埋めなくてはならない
おれは仕方なく落とし穴を掘って自分で落下したりして遊んでいた
観客は誰もいないが最初から何も期待していないので裏切られることもない
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