四人目 〜紫輝 実来〜
私の名前は
ごく普通の家庭で育った一般人である
今は夫の
自分で言うのもなんだが、本当に何か特別な事もなく生きてきた
沢山の事を夢見たりしたけど、何も無い事はそれはそれで幸せな事だと今では思う
いろんな葛藤もあって親とはすれ違いもあった
それでも今は親の有り難みをすごく感じている
夫の
二人とも早くに結婚した事もあり、なかなか大変な事も多い毎日を送っている
ある日近くに住む
とてもおいしいコーヒーを入れると、周りからの評判で繁盛している店である
私も気になって
初めて入った時は、入り口から木の香りの心地の良い雰囲気が漂う、とても良いお店に思えた
カウンターで働くのは
私と
中でも私たちは
そんなある日、常連客となってきた私たちに
常連客にはいつもしているそうだ
なんでもストーカー被害にあっているのだが、全く証拠がなく捜査打ち切りで落ち込んでいたらしい
そこで〝娘である
私はその話を聞いて少し困った
この〝憩いのカフェ〟にはあくまで客で来ている私たちが、そんな事情を聞いてどうしろというの?
そんな困った私に
「
良い店だし
と
頷きはしたが、それでも何か違和感が残る形で私も同意した
それからも〝憩いのカフェ〟には良く足を運んでいる
そんなある日、私がまだ気持ちの整理が付いていなかった時に、お手伝いをしていた
それを飲んだ私はいつもと味が違って感じた
もちろん悪い意味ではなく、とてもおいしいと感じたのだ
だからつい口から
「今日のカフェ・ラテ、凄くおいしい」
と溢すとそれに呼応する様に
「そうだね、僕もこのカフェ・ラテの味は好きだな」
と
するとカウンター前にいた
「じ、実はこのカフェ・ラテ、私が淹れたんです」
と照れくさそうにお盆で顔を隠しながら言ってきた
私はそれに対して
「そうだったの?」
とビックリしながらも聞き返すように答える
それに笑顔で一つ頷く
それからと言うもの〝憩いのカフェ〟で私たちは
そんなある日、近くに住むシングルマザーの、
それからも何度か一緒に訪れることもあった
しかし時間が合わなくなっていき、しばらくして一緒に行く機会は減っていった
そんな中、一度だけ息子の
その時はたまたま〝憩いのカフェ〟で一緒になったのだが、その時は何故か一緒に座らず別々で座っていた
その時ちょうど〝
その日から少ししたある日
いつものようにお店に寄った
もちろんお目当ては
しかしその日は何故か開店時間帯になっても開いていなかった
仕方なく時間をずらして来てみたが、それでも〝憩いのカフェ〟は閉まっていた
それを見て
「今日はやってないのかしら?
どうしましょう、、、帰る?」
と
〝ガチャガチャ〟と音を立てて鍵を開け、〝憩いのカフェ〟から
話を聞くと
「じゃあ、出直しますよ」
と告げて去ろうとしたが
「少し待ってください、もしよろしければ中でカフェ・ラテ飲んで行かれませんか?」
と
私たちはそのお言葉に甘えさせて貰い、
その時だった〝ふと〟眠気に襲われて机に突っ伏すように倒れ込む
その横でも
「いっ、、たい、なにが、、、、ねむ、い」
そう呟きながらウトウトしていた時だった
背中にとても冷たい何かを感じる
それと同時に暖かい何かが背中から全体に広がった
私はそのまま暖かい何かと共に、その眠気に飲まれるよう意識を無くした
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