五人目 〜紫輝 朽実〜
僕の名前は
ごく普通の家庭で育った一般人である
今は妻の
昔は特別な事に憧れて厨二病を拗らせたものだが、特に力を得る事もなく普通に過ごしてきた
何を持って普通の人と言うのか、あやふやイメージだが天才と凡人がいるなら、僕は凡人という意味では普通の定義に当てはまると思う
そんな人生の中で妻の
二人とも初恋で行き違いも多かったが、最終的には結婚し子供も授かった
早くに結婚して子供も出来た事で、なかなか大変な事も多い毎日を送っている
ある日近くに住む
とてもおいしいコーヒーを入れると、周りからの評判で繁盛している店である
僕も気になって
初めて来た時に感じたのは、雰囲気の和む店にとても心地の良い感じである
出されるコーヒーもとても香り良くおいしかった
特に僕たちは
そんなある日、常連客となってきた僕たちに
常連客にはいつもしているそうだ
なんでもストーカー被害にあっているのだが、全く証拠がなく捜査打ち切りで落ち込んでいたらしい
そこで〝娘である
僕はその話を聞いて少し困った顔をしていた
「
良い店だし
とだけ言った
それに頷きはするが納得出来ないような、そんな感じが見られた
あれからも〝憩いのカフェ〟には良く足を運んでいる
そんなある日、お手伝いをしていた
それを飲んだ僕はいつもと違う味に驚いていた
もちろん美味しかったからである
その横で妻の
「今日のカフェ・ラテ、凄くおいしい」
と溢すから僕もそれに呼応する形で
「そうだね、僕もこのカフェ・ラテの味は好きだな」
と笑顔で答えた
するとカウンター前にいた
「じ、実はこのカフェ・ラテ、私が淹れたんです」
と照れくさそうにお盆で顔を隠しながら言ってきた
妻の
「そうだったの?」
とビックリしながらも聞き返すように答える
それに笑顔で一つ頷く
それから僕たちは〝憩いのカフェ〟で
そんなある日、近くに住むシングルマザーの、
それからも何度か一緒に訪れることもあった
しかし時間が合わなくなっていき、しばらくして一緒に行く機会は減っていった
そんな中、一度だけ息子の
その時はたまたま〝憩いのカフェ〟で一緒になったのだが、その時は何故か一緒に座らず別々で座っていた
その時ちょうど〝
その日から少ししたある日
いつものようにお店に寄った
もちろんお目当ては
しかしその日は何故か開店時間帯になっても開いていなかった
仕方なく時間をずらして来てみたが、それでも〝憩いのカフェ〟は閉まっていた
それを見て
「今日はやってないのかしら?
どうしましょう、、、帰る?」
と
〝ガチャガチャ〟と音を立てて鍵を開け、〝憩いのカフェ〟から
話を聞くと
「じゃあ、出直しますよ」
と告げて去ろうとしたが
「少し待ってください、もしよろしければ中でカフェ・ラテ飲んで行かれませんか?」
と
僕たちはそのお言葉に甘えさせて貰い、
その時だった〝ふと〟眠気に襲われて机に突っ伏すように倒れ込む
眠い中で意識が〝フワフワ〟していくのを感じる中、横で同じように倒れ込む
しかし僕はその光景に薄れゆく意識の中、驚きを隠せずにいた
「み、実来…」
そう呟きながら手を伸ばす僕の手に、冷たい何かを感じる
その背中にはさっきまで
「っ!」
痛みで言葉に出ない叫びが出る
次の瞬間、包丁を引き抜かれ背中にとても冷たい何かを感じた
それと同時に暖かい何かが背中から全体に広がる
薄れる意識が限界の中、僕は必死に伸ばした手で横にいる
握った手が冷たくなる感覚を胸に〝僕も一緒だからね…ごめんな…ゆ、うき〟と事切れるように呟きながら暖かい何かと共に、その眠気に飲まれるよう意識を無くした
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