第5話
投稿してから毎日が忙しい。
'出戻り'と言う形でコスプレを再開したわたしの最初の仕事はなんとアイドル活動。
凄く可愛くてわたしより少し若いコスプレイヤーねむちゃんとのユニットを組むことになった。
コスプレをもっといろんな人に広めたくさんの人がオタク文化に触れてもらうための初の試み。
打ち合わせで会ったねむちゃんはとてもフレンドリーでなんとわたしに憧れてコスプレを始めたみたいだ!
少し照れるが本当に嬉しい。
そこからプライベートでも遊ぶようになった。
まだコスプレを再開すると公表する前にねむちゃんはSNSにわたしとの写真を投稿し若野さんに怒られていた。
でもお陰でネットで話題になり再開の発表をしたらねむちゃんファンもわたしのファンも喜んでくれた。
「えいなちゃんいよいよ冬コミコミが近付いてきたね!一般でのコスプレ入場しかしたことないから緊張。物販売れるといいね」
わたしたちの歌が収録されたCDと二人で作った写真集、アクスタ、うちわなどが今回販売される。
本来ならライブをしてからCD手渡し握手会が先だったが今回はコミコミが終わってから一ヶ月後にライブをやることになってた。
「たくさんの人に聞いてもらって初めてのライブのときにみんなが歌えるようになってるといいね」
わたしたちはコミコミのギリギリまでファンのみんなの期待に応えられるように準備を頑張った。
~冬コミコミ当日~
一年ぶりのコミコミだ。
少し会場に早めに入りアイドルの衣装に着替えた。
なんと今回はウィッグなど付けない地毛のえいなを売り込む。
わたしにとっても初めてのこと。
コスプレのわたしだけじゃない姿も気に入ってもらえるといいな。
期待に胸を膨らませみんなが来るのを待った。
しばらくすると冬コミコミが開催されたくさんの人が会場の中に押し寄せてくるのがわかる。
「えいなちゃん戻ってきてくれてありがとう!グッズ全部ください」
「えいなちゃん、ねむちゃんアイドル活動頑張ってね!応援するよ」
「初めまして!えいなちゃんのファンで会いに来ました。やっと会えて嬉しいです」
「えいなちゃんとねむちゃんのコンビとか最高すぎる!来月のライブ楽しみにしてるね」
久しぶりの感覚。
みんながおかえりと待ってたよと言ってくれた。
あぁーそうか。
わたしってこんなに幸せな人間なんだ。
ひとりひとり会いに来てくれてたファンのみんなにお礼と握手をし短い時間だけど精一杯笑顔でみんなの気持ちに応えた。
「えいなちゃん...おかえり」
次々と買っていくファンの方を見送りながら次の人どうぞと声をかけると少し泣きそうででも笑顔がまぶしい天使がいた。
「天使ちゃん...ただいま」
※今回のコスプレイヤーあるある
コスプレの良さをたくさんの人に伝えたい
オタク文化バンザーイ
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