第8章 第1話 コスプレのわたし
引退宣言してから4ヶ月が立った。
本来なら東京と地元を行き来する生活をしていたがやっと地元で落ち着けた。
勉強もいつも以上に出来、友達とも遊ぶ時間が増えた。
楽しい!って思える毎日を過ごしていたが夜になるとふと寂しく物足りなくなる。
「SNS更新してないな」
引退してからSNSをやめている。
特に理由はない。
別にコスプレをしていなくても普通に更新してもいいのだが。
「コスプレをしていないわたしはただのえいな。きっと誰も求めていないよね。ハァー」
ベッドに横たわり自分のSNSを眺めていると更新していた頃の自分を思い出してため息をする。
自分で決めたことじゃないか。
将来のため今は勉強して趣味でたまにコスプレをやればいい。
一生懸命出した答えが引退だったんだ。
「勉強しようかな」
わたしは重い腰を上げベッドから起き上がる。
するとケータイが鳴った。
開いてみると初瀬くんからだった。
<初瀬だけど!急だが今からちょっと時間ある?>
「初瀬だけどって...。そんなの登録してるからわかるよ」
ちょっと天然なのかな?
わたしは少し笑ってしまった。
でも急に時間ある?だなんてなんだろう?
少し怖いな?
遅い時間だし。
そんなことを考えてるとまた初瀬くんから連絡が。
<今お前の家の近くにいるんだけど>
いやいや、初瀬くん怖いよ((( ;゚Д゚)))
それメリーさんだよ。
そんなことを思いながら部屋の窓を開けると本当に初瀬くんがいた。
わたしは急いで部屋を出て玄関に行く。
「行きなり来てごめん」
初瀬くんはわたしの姿を見てまず謝った。
「そんなことはいいよ!それよりここだとママとかに怪しまれるから近くの公園に行こう」
わたしたちは歩いて30秒の公園のブランコに座った。
ベンチでもよかったが隣に座るのは恥ずかしいしどうしたらいいかわからないから。
ブランコならユラユラ揺れてこの緊張を紛らわせるし。
そんなことを思ってると初瀬くんが話し出した。
※今回のコスプレイヤーあるある
コスプレしていた頃はSNSを更新していたがコスプレをしなくなったら何を書いたらいいのかわからなくて更新をするのをやめた。
たまに昔のコスプレ写真を見るためにSNSを遡ったりする
コスプレが大好きだから続けたい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます