第3話
れんさんとの電話を切り今まで買ったえいなちゃんの写真集を見返した。
やっぱりえいなちゃんしか勝たんな...。
「あたしこの子のことビビって来ないってかえいなちゃんしかダメなんですよ!えいなちゃんがあたしの中で全てでえいなちゃんがいないから他の子にって考えられなくて...すみません」
さっきれんさんとの電話で話したこと全てがあたしの気持ちだからいなくなったことを改めて聞くと心が痛かった。
次の日学校に行くとまた男子たちがコスプレイヤーの話をしていた。
良く聞くと昨日れんさんが話していたねむちゃんの話題だ。
「みんな新しいもの好きだよな!この前までえいなちゃん可愛いとか言ってたのに」
あたしの机に来てゆうすけは話しかけてきた。
「ねむちゃんって子見たけど確かに可愛いとは思うしスタイルもいいけどえいなちゃんのコスプレのがレベル高かったね」
ゆうすけの後ろからひまりが出てきて言う。
それにしても少し前なら考えられなかった学校内でコスプレイヤーの話を出来るなんて。
ここ最近えいなちゃんがいなくなって落ち込んでいたが友達とえいなちゃんの話を出来て少し元気が出た。
「よし、久しぶりにみんなで放課後遊ぶか!」
あたしはゆうすけとひまりを誘った。
「あれ?ひかり今日バイトじゃない?」
すっかり忘れてた。
また今度遊ぼうと約束をしあっという間に放課後。
コミコミから今までずっとバイトを休んでいて今日からまた久しぶりに出勤だった。
「危なかった。ひまりに言われなきゃ今日出ないところだった」
独り言を言いながらあたしはバイト先まで向かった。
着替えをさっさと済ませ時間になるまで休憩室でスマホを見ていた。
すると休憩室の扉が開く。
「久しぶりだね!」
「あっ蓮月くん久しぶり」
蓮月くんに告白されてからあまり二人きりにならないように過ごしてきたのもあって今こうして突然二人の空間になって緊張した。
「水無月さんの好きだったコスプレイヤー...えっーと...えなちゃん?だっけ?やめちゃったみたいだね」
「えいなちゃんです」
って蓮月くんも知ってたんだ。
やっぱりえいなちゃんは超有名コスプレイヤーなんだな。
可愛いからすぐにみんなに見つかるんだよな。
あたしはニヤニヤしながらクネクネしていた。
「水無月さん少しキモいよ」
そんなことを言いながら蓮月くんは笑ってた。
さっきまでの緊張が嘘みたいにあたしも笑う。
時計をを見るともうホールに出ないと行けない時刻になり二人の時間はあっという間に終わった。
「お疲れ様でした」
久しぶりの仕事はめちゃくちゃ疲れた。
着替えも済ませ帰ろうとすると蓮月くんがあたしの腕を掴み引き留めた。
「一緒に帰ろう」
※今回の推しあるある
推し(えいなちゃん)しか勝たん
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