第6章1話 みんなが大好き
「引退します!」
この宣言をしてたから最後の冬コミコミに向けてわたしはいろいろ準備を頑張った。
コスプレを始めたころは右も左も全くわからずただ衣装を着てメイクをし、ウィッグを被るだけだった。
でもイベントに行ったりいろんな人たちに出会ってもっと好きなキャラに近付きたい。
もっと可愛く見せるにはどうしたらいいか?本当にいろいろ研究した。
「えいな!今回の写真集の衣装も凄く可愛いね!えいなが自分でデザインしたんだよね?」
冬コミコミで出す予定の写真集の衣装が出来上がり若野さんが持ってきてくれた。
「最後なので気合い入れてデザインしてみました。オリジナルのコスプレってことでみなさんが受け入れてくれるか心配ですが..」
さっそく撮影するために衣装を受け取り更衣室で着替えた。
今回の衣装は薄紫を使って少し大人っぽく、でも可愛らしさも残してリボンやフリル、シースルーで決めた。
もちろんスタジオも自分でこだわってセッティングさせてもらった。
「えいなさん入ります!よろしくお願いします」
スタッフさんの声に合わせてスタジオ入りをした。
「今日はよろしくお願いいたします!」
わたしも元気よく挨拶をし撮影はスタートした。
順調に撮影は進んでいき一冊分の写真は撮れた。
次はポスターの撮影に移るため衣装チェンジ。
ロングのドレスに着替えスタジオに戻る。
「えいなさん、そこ足元気をつけてね」
カメラマンさんの声がかかる前にわたしは機材の線に引っ引っ掛かり転んでしまった。
「えいな!」
若野さんが駆けつけてくれたが時すでに遅し...。
ロングのドレスが破け膝を擦りむいてしまった。
「いたたた...あっ!ドレスが」
ドレスの裾が立てにぱっくりと破れてしまった。
「どうする?他の衣装用意出来る?」
「今日はこの二点しか用意してなくて」
「今まで着てたアニコス衣装なら用意出来るかも」
スタッフ一同が大人の会議をしてるのが聞こえた。
わたしのせいで撮影はストップしてしまった。
どうしよう...。
パイプ椅子に座ってこれからのこと考えてるとスマホが鳴った。
開いてみるとSNSで天使ちゃんからコメントが。
「すみません!このまま撮影させてもらえませんか?」
コメントを読み終えわたしは笑顔で立って言った。
※今回のコスプレあるある
コスプレはただ着るだけではなくキャラに近付くためにいろいろ研究する
時と場合で自分で衣装を作ったりデザインしたりしてこだわる
ハプニングが起きても落ち着いて対処する
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます