第9話
家について玄関を開ける。
ドキドキ
あれ?どうしちゃったんだろう?
あたしはなぜか手汗がひどかった。
それでも玄関を開け部屋に通す。
ドキドキ
「どうぞ!散らかってるけど適当に座って」
あたしは少し声を震わせ言った。
もしかして緊張してる?
思えば男の子を部屋に上げるのは初めてだ。
「お邪魔します」
ゆうすけはあたしの部屋を見渡した。
そしてあたしの手作りえいなちゃんポスターを見て興奮した。
「このえいなちゃん去年の冬コミのやつだよな?すげー!自分で作ったのかよ?やるな!」
ゆうすけが凄い笑顔でこちらに向かって言う。
「そう!このえいなちゃんを見てあたし好きになって記念に作ったの」
さっきまでのドキドキが嘘のようにあたしもゆうすけの方に行き話した。
それから最近買ったグッズやこの間の公式グッズ、ツーショットのチェキや写真を見せた。
「あっ!そう言えば喉乾いたよね?飲み物持ってくるね」
あたしは立ち上がり部屋を出た。
「オレンジジュースでいいかな?」
キッチンに行き冷蔵庫を開け飲み物を注ぎプリンもあったので持っていくことにした。
「まじかよー!」
階段を上がってるとゆうすけの声が聞こえた。
あたしはびっくりして一回お盆を置き部屋を開けた。
「どうしたの?」
慌ててあたしはゆうすけに聞いた。
「おう!見てみろよ!」
ゆうすけはあたしにケータイを差し出した。
それはえいなちゃんのTwitter。
何々?あたしはえいなちゃんのツイートを読む。
<今日はまたまたみなさんにお知らせがあります!なんとわたし、えいなはメイド喫茶、ホームディアの1日限定店長をやらせて頂くことになりました。パチパチ
日にちは今週末の土曜日です!
みんなに会えるの楽しみにしてるね>
「えいなちゃんのメイドだぞ?まじで生で見たい!のに今週末とか確実に行けない!俺バイト」
あたしもケータイを出しシフトを見る。
嫌、見なくても本当はわかってる。
「あたしも...」
とりあえずえいなちゃんのツイートにいいねとコメントをしゆうすけと二人で落ち込んだ。
「どうして同じ日本にいるのに同じ空の下にいるのに俺たちはすぐに会いに行けないんだ」
ゆうすけは叫んだ。
※今回の推しあるある
同じ日本にいるのに同じ空の下にいるのに
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