第7話
授業もあっという間に全て終わり帰り道、ゆうすけが一人で帰ってるのを見つけた。
「ゆうすけ帰り道こっちだっけ?」
あたしはゆうすけのところに走っていき声をかけた。
夏休みからバイトを始めたらしく今日はそのままバイト先に行くからといつもと違う道を歩いているらしい。
「ところで水無月がこんな地味な俺に話しかけてくるなんて珍しいな」
確かに、ゆうすけとはあまり話したことない。
でもゆうすけに興味があった。
「ほら前にコスプレイヤーのえいなちゃんの話してたじゃない?ゆうすけは好きなのかなって」
ゆうすけはビクッと反応し顔を赤くした。
「前にひびきと話してたこと聞いてたのかよ」
ゆうすけの歩く足が止まりあたしの方を振り向いて言った。
それに対してあたしもえいなちゃんが好きと初めてクラスメイトに話た。
なんて心地いいのだろう。
SNSの仲間と蓮月くん、ママにしか知らない本当のあたし。
その言葉を聞いたゆうすけはあたしの手を取った。
「まじかよ!水無月、えいなちゃんのこと知ってるのか?しかもファンかよ」
なにやらゆうすけはめちゃくちゃ興奮して早口で良く聞き取れなかった。
だがあたしもえいなちゃんが好きってことに対して喜んでいるのは明確だ。
そんな喜んでいるゆうすけを見てあたしも嬉しい。
「そう言えば前にひびきとえいなちゃんの話してたときひびきが胸..のこと言ったときゆうすけ嫌な顔少ししたよね?今日のひまりのときも!こう言っちゃなんだけどゆうすけは胸嫌いなの?」
唐突にあたしは質問した。
実はあたしは胸フェチなのだ。
えいなちゃんの胸も大好き。
でも他の人がえいなちゃんの胸の話するのは嫌なんだけどね。
だけどゆうすけはあからさまに嫌な顔をしてたので気になった。
この世の男はみんな胸が好きだと思っていたから。
「嫌いなわけないじゃん、むしろ...。でも好きな人以外は興味ない。えいなちゃんのは興味あるけど俺のではないが俺だけのえいなちゃんの胸だから他の人にあんな風に言われたくなくてムッとした、って俺キモいな」
真剣にかつ本気で言ってる姿に心打たれた。
全く同じ意見だから。
しばらくしてゆうすけはバイトこっちだからと別れた。
この日からゆうすけとこっそり仲良くなった。
※今回の推しあるある
別に自分のものではないのに嫉妬してしまう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます