第2話
「すみません!店長、そこをなんとか」
あたしはえいなちゃんが公式コスプレイヤーになると聞いてから店長に毎日のように頭を下げている。
「水無月さん、本当に申し訳ないんだけどその日は他の子もみんな休みで水無月さんにも休まれたら困っちゃうんだよ」
わかっている。
もうシフトは決まっていていきなり変えることなんて出来ないこと。
いくらバイトでも働いている身。
わかっているんだけど...。
店長はあたしにごめんねと言い仕事に戻った。
休憩室に残ったあたしは時計を見る。
あと休憩30分か...。
寝ようかな。
そんなことを考え机にうつ伏せていると休憩室の扉が空いた。
「あっ水無月さんお疲れ様です!って寝てる?」
話しかけて来たのは同じバイトで同い年の蓮月(れんづき)くんだった。
「蓮月くんお疲れ様です。あたしは今めちゃくちゃ落ち込んでいるのです!なので寝ます」
わけのわからないことを言いあたしは蓮月くんがいても構わずうつ伏せになる。
「さっきチラっと聞いたけど水無月さん休みたい日があるんだって?」
蓮月くんにえいなちゃんのことを話どうしてもその日イベントに行きたいことを言った。
すると蓮月くんはしばらく考え
「なら変わってあげるよ!でもその代わり...」
バイトが終わりあたしは家に帰る途中ひなさんに電話をかけた。
「ひなさん?今大丈夫ですか?」
「天使さんテンション高いですね!どうしましたか?」
あたしは同じバイト仲間にイベントの日のバイトを変わってもらったことを話した。
「どうしても休めないと言ってたのによかったですね」
ひなさんも嬉しそうに言ってくれた。
「でもどうして急に変わってくれるようになったんですかね?」
ひなさんが質問してくる。
あのとき蓮月くんは交換条件を出してきた。
変わってあげるかわりに今度一緒に出掛けようと。
変わってくれるならそんな条件どってことないと言い話は成立した。
「それって」
ひなさんが何かを言いかけたが止めた。
家にも着きひなさんとの電話も切った。
「ただいま!」
来月のイベントが楽しみだ。
※今回の推しあるある
推しのためにイベントがある日は予定を開けるように努める
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます