2話目


ホテルに戻り明日の準備をするためにキャリーバックからいろいろ取り出した。

ウィッグの最終手直し、衣装のほつれなどないかのチェック、そしてヌーブラや髪の毛につけるピンなどコスプレする前日はやることがたくさん。


「みみちゃんは明日本当にコスプレしないの?」


実は密かに一緒にコスプレしてくれるんじゃないかと期待していた。


「ごめんね、もうコスプレは卒業したんだ!でもえいなちゃんのアシスタントは全力で頑張るし可愛い写真もたくさん撮るから任せてね!」


みみちゃんはわたしを撮るためにわざわざカメラを買ったみたい。

一緒にコスプレは出来ないけどこうして側にいてくれるだけで嬉しい。

わたしたちは準備を整え次の日に向け早く寝た。


よく朝、わたしたちはイベント会場に早く行った。


「やばい、凄い並んでる!」


コスプレをする人専用の列を見てビックリした。

去年と同じ時間にホテルから出たのに今年はたくさんの人が並んでいた。


「それじゃー、みみは一般のところから並ぶから着替え終わったら連絡してね!」


コスプレをしないみみちゃんはわたしと違うところに並ぶため別れた。

有名になったらきっとこんなところに並ばないんだろうな。

今日はコスプレイヤーとして知名度をあげられたらいいな。

そんなことを思いながら時計を見る。


時間はまだまだある。

この一人でいる時間をどうやって過ごすかが課題だ。


わたしは椅子を取り出し座りSNSを開く。


「今日の情報早めに入れといた方がいいかな?」


<おはよう!今日はコスプレするから楽しみ!10時30分、屋上に行く予定です。よかったら来てね♪>

と更新した。

するとすぐに反応があった。


<えいなちゃんおはよう!今日も可愛いえいなちゃんに会うの楽しみにしてるよ>


天使さんからの返事だ。

わたしは嬉しくなり早く時間が過ぎないかなと思った。


朝日が登り開演もあと5分。

椅子をキャリーにしまい、いつでも動ける準備をした。


「まもなくコミコミ2日目開催します」


アナウンスが鳴りわたしたちの周りの子たちが一斉に拍手をした。


とうとう2日目のイベントが始まった。



※今回のコスプレイヤーあるある


今日はどこにいるかをSNSで報告する

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