BLTサンドトマト抜き

いざ尋常に勝負！

「折角なので二手に分かれて作ってもらいたいの。槐くん、菖蒲さん、葵ちゃんの三人と、蓬さん、蕨くん、百合さんかな。

燕くんと小豆くんは、両方を見て回って参加したい方に入っていいよ」

先生はそう言いながら黒板に名前をスラスラと書いていく。

字綺麗…。可愛い。

「いい？みんな。これは勝負よ。勝敗は私が良かったと思ったほうの勝ち。

　締め切りは夏休みが終わるまでです。じゃあ、頑張って！」

先生の言葉を合図に戦いの火蓋は切って落とされた。

具体的にどのようなものにするかは、各グループで話し合って決めることとなった。僕たちのグループは、菖蒲、葵を含めた三人なので、当然ながら18禁同人を作ることとなった。

買うのはダメでも書くのはセーフです。

僕がストーリー提案、葵がイラスト担当だ。

菖蒲さんはいわば監修の仕事に回っている。

僕は趣味で文章を書いているし、葵は美術部だから正しい判断であろう。

向こうは、蓬さん、蕨くんが美術部だ。

絵画で攻めてくるのだろうか。

「ねえ、槐。恍惚とした表情がうまくいかないんだけど。」

　軽いラフを描いている葵が僕に話しかけてきた。

十分うまいと思うのだが。

「いやさ、俺に言われても美術の成績低いからわからんのだが。

　まあでも、一回描いてみてよ。訂正は僕らがするから。」

　そう言って僕はストーリーの書き上げに専念しようと机に向かった。