出来心に魔がさして芽が生えました
放課後、先生は燕、小豆と一緒に教室へ入ってきた。
「今日から一時的に、ではあるけど同好会に参加してくれる燕くんと小豆くんです。みんな顔見知りではあるだろうから、挨拶は省かせてもらうね。
実は今日はとっても、大事な用があります。」
そう言った所で先生は、二人を新たに追加してある席へとあんないし、いつものように一呼吸置いて話した。
「最初は無理だと思ってたんですが、実はあと二人で同好会が部活になります。
そこで、目に見える活動や、来客用としても、薄い本を作ろうと思います!」
先生がそう言った所で今度は真っ先に僕が立ち上がって先生に言った。
「先生、ちょっと携帯貸してもらえますか?」
そう尋ねる。
「いいけど、何に…。はっ!これデジャブなんじゃ⁈」
そう言って先生は慌てて胸ポケットから手を離す。
「すみません出来心に魔がさして芽が生えたんです。ごめんなさい」
即時謝罪。
これ基本。
「もう、先生をからかうんじゃありませんよ?」
何この人可愛い。
めっ、って言ってる。
多分これ天然だから危険。
そんな僕を、葵を除く他のメンバーはほくほくした顔で座っている。
-やめて葵さんこっち睨まないで!
出来心に魔がさして芽が生えたんです!
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