第17話 自分なりに足掻いてみた結果w
ヒュン、……すぽん。
「嘘だろ? あんな距離から?」
「広瀬くん、……凄すぎ」
自軍ゴール下からのスリーポイントシュート。
【筋肉量に対する最大瞬発力=170%】
【粗大運動におけるボディイメージの実現率=100%】
「……ウソだろ? 広瀬全部100点?」
「……今回の数A、平均点30なのに」
定期試験全教科満点。
【長期記憶に至るまでに必要な大脳の刺激回数=1】
【前頭葉の大脳への探索スピード=120%】
僕はあれから自分を書き換えた。
WOCを色々触ってみたけど、書き換えられるのは自分だけ。
試しに【根崎敏夫の脚=2m】なんて入力しても、【指定されたコードは存在しません】って表示されるだけ(ちなみに全く同じ内容を僕の名前で入力されてちゃんと脚が伸びる)。
だから僕は自分を書き換える。
梶尾さんに心配されないような自分に。
ゴスっ。
「うわぁ! 島崎が飛んだぁ!」
「人が! 人が浮遊してる!」
【筋肉量に対する最大筋力=180%】
【打撃における対象に与えるダメージの脳内趣味レーションと物理的結果のシンクロ率=100%】
【骨密度=250%】
強くて、賢くて、凄い。
僕はバカだから、どうやったら皆に好きになってもらえるかなんてわからない。
だから僕はやり続ける。
有能な人がするようなことを。
元の自分から、出来るだけ遠いところに行きたい。
だから僕はなり続ける。
およそ虐められっ子とは程遠い能力の人間に。
「ヤベェ! 島崎が痙攣し出したぞ!」
「おお、……まるでエビみてーだ」
おっと、救急車呼ばないと。
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