こんばんは、御作を読みました。
やはり戦場描写に魅入られますね。
息の詰まるような雰囲気と、両陣営の思惑、そして矢。
元繁さんが五部隊に分けたのは、ひょっとしたら五部隊に分けざるを得ない理由があったのかも知れませんね。
それぞれ家の為に動いているから、必ずしもトップの思い通りに動くとは限らないし。面白かったです。
作者からの返信
お褒めの言葉、ありがとうございます。
毛利元就という、謀神の伝説の始まりなんで、気合い入れて書きました^^;
武田元繁さんが五の部隊に分けたのはどうやら史実らしく、そのように伝えられています。
五個部隊で波状攻撃をしかけよう、という腹だったかもしれません。
あとはやっぱり、国人たちに「はい、チーム作って~」って言ったら、五つになっちゃったんでしょうね(笑)
……その辺を見込んで、「じゃ、各個撃破で」と作戦を立てて実行しちゃう男・多治比元就。
越後の軍神より、よっぽど軍神じゃないかと思ったりします^^;
ありがとうございました。
編集済
この川越え場面は、ちょっと、『国盗り物語』3巻を思わせる部分もありますね。
道三ひきいる川手城軍、長良川を挟んで対峙する義龍側稲葉山城軍。渡河して進撃してくる義龍側の先鋒・竹腰道塵隊を、川の向かいで周到に迎え撃ち、せん滅する道三。
飛び道具が弓矢程度であったこの時代、川というのは重要な地形となりますね。
今では、モスクワからキエフまでミサイルが飛びますが、戦争は、時代小説の中くらいがちょうど良いです。
作者からの返信
ああ、懐かしいですね、『国盗り物語』のそのシーン。
この話を書いている当時は、まったく意識していませんでしたが、そう言われるとそうですね(笑)
毛利元就という武将は、弓矢という飛び道具を徹底的に活用した武将だと思います。
ここぞという時に「集中砲火」を使って敵を討っています。
ある程度昔の合戦を語るのなら、まだ「物語」として扱われるのでは、と思って書いています。
「物語」ではない、現実の戦争は、勘弁願いたいものです。
ありがとうございました。
元就の目論見通りに展開していく戦。
いよいよ始まる…
又打川のほとりで、じっと息をひそめ
私はいつもの如く目撃者となり
次々と移り変わる場面を
緊迫感を持って見つめている。
元繁が鼻息荒く、主力を率いて
川向こうからやってくる様。
舞い上がる砂煙、蹄が大地を蹴り上げる音。
それを迎え撃つ毛利、吉川連合。
この戦が終われば…
目と目で会話する元就と雪ちゃん。
状況が状況だけに、またもおあずけですか〜
「戦の用意!」 「弓、かまえ!」
二人の息はピッタリなのになぁ
そうこう思いを巡らしていると
経友と雪ちゃん率いる吉川軍の矢の雨が
元繁軍に降り注ぐ。
さぁ、どうなる?
有田中井手の戦い。
元就の作戦は成功するのか?
元就と雪ちゃんは?
すっかりハマってます(笑)
作者からの返信
実はこの回の最初のあたり、第一話のオープニング=全体のオープニングの再演です。
物語の最初に、クライマックス直前のシーンを持ってくるという手法を試してみたかったのです。
ずっと読んでいる方にはリフレインとなっているかな……と思いまして^^;
元就も雪も真面目なんで、ここで愛の語らいとか、目と目で通じ合うとかはしないんですよね(笑)
あくまでも指揮官と前線部隊の長としてのアイコンタクトです。
今さらながら、元就も、よくここまで持ってきたもんだ……と思います。
絶対的な不利の状況から、自ら設定した戦場において、敵の大将と衝突するにまで至ったというこの手腕。
厳島の戦いを知っていると、この初陣の時点からして、もうここまで戦えるのかよ……と舌を巻くところです^^;
私も調べていてハマりました(笑)
ありがとうございました。
鶴翼の陣を五つですか!
かなり大きな戦でしょうか。
雪ちゃんと元就さん、なかなかいい感じにはなりませんね。
作者からの返信
史実だから困るという話です(笑)
武田元繁としては、必勝を期しての鶴翼五段構えなんでしょうけど^^;
でも、伝えられる兵数を細かく確認していくと、安芸武田軍3,500人を5で割って、一段700人で、相手の毛利・吉川連合軍は1,000人。
狭い戦場だと、安芸武田700人対毛利・吉川1,000人という構図に。
……理論上は、700人を交代制でフル回転すれば、相手の1,000人は消耗していって、勝てるでしょうけど、そんな上手くいくのか、という話です^^;
雪ちゃんと元就さん、実は相思相愛なんですけどね^^;
お互いに、この一戦の前にそれを言うのはちょっと……と焦れてます(笑)
やっぱり戦いが終わらないと、ちょっとキツいかもしれません^^;
ありがとうございました。
川越えの戦い。この緊迫感は素晴らしいです
作者からの返信
安芸の支配権が、安芸武田か、毛利かという命運が、この一戦にかかっていますからね。
たしかに「西の桶狭間」と言われるだけのことはあるな、と資料を読んでいて思いました。
その緊迫感を少しでも再現できればと思って書きました。
なので、そのようなコメントをいただき、まことに嬉しい限りです^^;
ありがとうございました。
編集済
大切なものをこそ遠ざけるという習性 ← いささか捩じれた心理も、元就の生い立ちを思えば理解できますね。読者にも思い当たる節があったり……。(';')
押せ押せの雪VSちょい待ちの元就、あの時代としては珍しいカップルだったでしょうか。姫は男の意のままになるしかないというイメージですが。
有象無象の国人を率いる武田元繁、敵ながら智将と言うべきでしょうね。旧主を裏切って自分に就いた男を捨て石として遣う、冷静な判断を含め。ひとたび裏切った者はどこまでも信頼されないという見本のような逸話ですね。
作者からの返信
亡父から譲られた城を盗られる……普通の国人の少年としてはきつい展開を経験してしまったため、元就としては「守り」に入らざるを得ない、という設定です。
ただ拙作では、北条早雲との出会いのおかげで、あまり捩れていないという裏設定もあります(笑)
こういう男には、女の子の方からぐいぐい行かないと、たぶん無理でしょう^^;
雪=妙玖夫人は、元就が合戦に謀略にと忙しい中、家族たちをまとめて、内を治める役割を担ったようです。
たしかに他とは一線を画す二人だったのでしょう。
この時代にしては珍しく、妙玖が亡くなるまで、元就は側室を持っていません。
亡くなったあとも、早く妙玖に会いたいとか息子宛の手紙に書いてしまうくらいです^^;
武田元繁は結構、有能な方だと思います。
大内家の手を離れ、京から安芸へ舞い戻るや否や、尼子家と結び、五千もの国人・兵を糾合して、安芸を制するまであと一歩のところまで行きました。
ここでうまくいけば、武田信玄は「甲斐武田の武田信玄」と史書で扱われたでしょう(安芸武田の方が嫡流なので)。
惜しいことに、あと一歩のその相手が悪かったという酷い展開が待っていましたが^^;
あと、ちなみに、己斐宗瑞の己斐家は、毛利家に仕えることになります。
厳島の戦いでもそれなりの活躍を示しているんですね、これが^^;
そう、毛利元就は、仇だった家も取り込んでいたりするんです。
中井手で討たれた熊谷元直の孫娘も、次男・吉川元春に嫁いでいます。
こういう点から見ても、元就はやっぱり化け物だなと思います(笑)
ありがとうございました。
なるほど、武田軍は武田軍で、五分割「せざるを得ない」事情があったんですね。確かに国人たちの寄り集まりと考えればそうか。全部併せのんで運用できたらすごいんでしょうね。
そして真っ先に当たらされる己斐さん。後から寝返ったという立場上「残念でもないし当然」ではありますが、付く陣営を間違えて厳島神社に関わる家系を絶やす訳にもいかないでしょうし。そこは少し仕方ないかなあという気もします。
まあ、なんというか、生きて(ちょっと雑)
作者からの返信
この戦い、毛利は5倍の武田を打ち破った、みたいな伝われ方をしています。
あと、5段構えでやって来た、というのも。
じゃあ「1段」レベルだと、元就の「全軍」より少ないんじゃ……という私の想像です^^;
こういう国人の事情を乗り越えて運用できたのは、おそらく織田信長や羽柴秀吉クラスなんでしょう。
そういう意味で、長井新九郎にコメントしてもらっています(笑)
さて己斐さん、これも私の想像で(笑)、先鋒を命じられています。
まあ、興元兄ちゃんが己斐さんを助けようと思って始まったこの戦ですから、さすがの武田さんも「お前何もしないの?」と、メンチきったんじゃないでしょうか^^;
ありがとうございました。