第4話


俺は心の中で嘆いていた。

ああー、男と付き合っていることにされちまった、と。


買い物を済ませ帰宅後。


俺は義弟マヒロとともに夕飯の支度に取り掛かっていた。


母さんも父さんも今日は帰りが遅いので

二人が帰るまでは、マヒロと俺しか家にいなかった。


カレー用の人参を切っていた俺に、

マヒロが玉ねぎの皮を剥きながら声をかけた。


「遊園地、楽しみだな」


「マヒロ、わるいけど俺は全然楽しみじゃないぞ。

また、ボーイズラブなんてバカにされたんじゃ

たまったもんじゃない」


「いや、それは絶対大丈夫だと思う」



「何が、大丈夫なんだよ!!」


俺は少し声を荒げてしまった。


マヒロは一瞬、悲しそうな顔をこちら

に向けた。


俺は堪らずこう言い返す。



「俺は学校でだな、モブだのインキャだの、モテないなどと言われて同じクラスの藤島の奴にバカにされているんだよ。

休日まで、テンション下がるような

ことをされたくないわけさ」





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