第二章
第13話 動き始める『運命』
今でも鮮明に覚えている。
孤独と絶望で、世界はいつも漆黒の闇に閉ざされていたあの頃――
正直に告げたら、きっと、呆れて馬鹿にされるか、腹を抱えて爆笑されるだけだと思うから、本人には最期まで告げることはなかったが――――
「初めまして。――君の、名前は?」
「――――――――――」
まっすぐに、逸らすことなくこちらを見つめる薄青色の瞳に、己の姿が映っていた。
この世の闇など知らない、無垢な瞳。慈愛に満ちた――人間らしさが皆無な光。言葉とともにためらうことなく差し伸べられた右手は、白く、ふくふくと柔らかそうだった。
それを見て、疑うことなく、自然に浮かぶ単語は一つだった。
(――――――天使)
まだ、両親が生きていたころ、手を引かれて連れられた、王立教会のバカでかい宗教画――
ちょうど、あの絵に描かれていた天使は、こうして幼い子供の姿で、人々に祝福をもたらしていた。
食べるものに困ったことなどない、という血色の良い肌。この世には幸福があふれていると信じてやまない、作られたように完璧な笑み。不幸な子供を救おうと、優しい光をたたえる瞳――
宗教画から抜け出てきた天使そのもののような、彼の顔を見て――
――――――赤銅色の髪をしたその天使を、殺したいほどに憎んだのだ――
ふわり、と部屋の空気が動いたのを感じ、ゆっくりと意識を浮上させる。――知っている気配だ。
「あっ、すみません団長!起こしてしまいましたか!?」
「いや…いい。仮眠だ。もともと、俺は眠りが浅い」
部屋に音もなく入ってきた青年に応えながら、ゆっくりと頬杖を外して瞬きを三つ。――それだけで、意識を完全に覚醒させる。
「で、でも、今朝、アルク領の遠征から帰ってきたばかりですし――…少し、横になっては」
「構わない。仕事は待ってくれない。――魔物も、帝国も」
「それは、そうですけど…」
青年は、鼈甲のような茶色い大きな瞳を少しだけ伏せて、不服そうに口をとがらせる。
団長――泣く子も黙る王国騎士団長が、誰よりも働き、何度休ませようとしても決して言うことを聞いてくれないことを、彼は補佐官に就任してからの約三年の間に、痛いほどよく知っていた。国内にいる間は書類仕事を含む執務を、何か知らせがあれば風のように討伐遠征に自ら繰り出していく。特に討伐は、出兵が同時に起こらない限り、ほぼすべての戦闘に参加するから厄介だ。いつか、本当に体を壊して倒れてしまうのではないか。
そんな青年の心配を感じていないわけでもないだろうが、団長――カルヴァン・タイターはいつものように口を開く。
「――リアム。報告を」
「は、はい!」
ひやり、とするほど温度を感じさせない静かな声音に、リアムはびしっと音がするほど背筋を伸ばして敬礼をしてから手元の書簡に目を落とし、読み上げる。
「まずは、直近の討伐遠征のその後のご報告です。レーム領は、もともと被害も軽微だったため、すぐに市街地は復旧完了。負傷者も全員快方に向かっているようです。北のカイネス領もまた、被害自体は軽微でしたが、いかんせん冬が間近に迫っている今、ただでさえ冬は切り詰めた生活を余儀なくされる地域ですので、復旧や負傷者に回す物資や人手が足りないとのことで、進捗は芳しくありません」
「では、宰相に言ってカイネス領への支援政策を優先するよう取り計らえ」
「はっ!…あと、アルク領に関しては、負傷して動けない現司祭に代わって、新しい司祭を派遣するようにすでに都立教会に申請済みです。聖人祭も近いので、可能であれば司祭以外にも人手になりそうな人を一緒に、と伝えています」
「あぁ…手間をかけたな」
「いえ、とんでもございません!団長の補佐官として当然の仕事です」
きりっと表情を引き締めるリアムは、本人も思い悩んでいる童顔のせいで、せいぜい十五~十七くらいにしか見えないが、もうすぐ二十歳になろうかという青年だ。
この十五年、カルヴァンが騎士団長に就任してからというもの、彼の補佐官に年単位で就いている者は非常に少ない。最年少で騎士団入りしただけあって、とんでもないスピードで稼働する彼の頭脳についていけず、補佐官が動くより先にすべて仕事を完了させてしまうので、自信喪失して辞職する補佐官は数知れず。さらに彼の誰の言うことも聞かない自由で独善的な振る舞いに根をあげたものもまた、数知れず。役に立たない補佐官などいらない、と言ってカルヴァン自身に罷免されたものもまた、数知れず。
ゆえに、『騎士団長の補佐官』というのは、ここ十年ほどは就きたくない役職ナンバーワンで空白期間も多かった。今、リアムが三年も続けていられるのは奇跡に近いだろう。それはひとえに、彼の優秀さが他の人間より頭一つ分突き抜けていて、カルヴァンの高速で回転する頭脳と同じ速度で物事を考えられるからだ。
「他には」
「はっ。次は、アルク遠征中に入ってきた魔物の目撃情報についてです」
優秀な補佐官は、カルヴァンが気になるであろう情報を、彼が気になるであろう順番で報告していく。そういうところも含めて、カルヴァンはリアムを気に入っていた。仕事の相棒としてはこれ以上ない優秀な右腕だ。気が向かない限り滅多に褒めてやることはないが。
ぺらっと一枚書簡をめくって、リアムは言葉をつづけた。
「基本的には、どれも領地のお抱え兵団で何とかなる程度の報告しか上がってきておりません。ただ――」
「…?なんだ」
「その…いえ、何でもありません」
「いい。言ってみろ」
珍しい補佐官の様子に、カルヴァンは先を促す。リアムはなおも少し迷った後、ゆっくりと口を開いた。事実の報告ではなく、事実から導き出される憶測を報告に交えるのは、優秀過ぎる上司の前ではいつだって緊張する。
「損害は軽微、兵団による出兵で対応可能、という報告なのですが――頻度が明らかに異常な地域がありまして」
「――どこだ?」
「は…報告を上げてくるのはいつも、ブリア領です。ですが、魔物が目撃されるのはたいてい――ナイード領とブリア領の間のようです。ブリア領は優秀な司祭がいますし、鉄鋼の特産地で、兵団も強力です。領内に進攻されることはないようですが、魔物に出会ったものは慌ててブリアに逃げ込むため、ブリアからの報告が多いのではないでしょうか。ナイードは、お世辞にも栄えているとはいいがたい小さな領土ですし」
「――…ナイード…」
ひくり、とカルヴァンの眉がかすかに動いたのを、リアムは見逃さなかった。
(――珍しいこともあるものだ)
驚きに、鼈甲の瞳を丸く見開く。
誰もが憧れる騎士団長が鬼神と恐れられているのは、何もその戦闘力の高さや徹底的に敵をせん滅する戦場での姿、数々の逸話のためだけではない。
いつも、まるで深い闇の底にいるかのように厳しい表情を、どんな時も崩さない。激しく厳しい戦闘にやっとのことで勝利した時も、遠征先で英雄にあこがれる子供たちに囲まれた時も、誰もが羨む美女に言い寄られた時も――まさに、慈悲のかけらもない鬼神のように。
その彼が、ひくり、と他者に視認されるほどに、眉を動かしたのだ。
リアムは、この三年、誰よりもカルヴァンの傍にいた自信があるが、彼が表情筋を動かすところなど殆ど見たことはない。時折不機嫌に眉間にシワが寄ることがあるが、それくらいだ。何かを思案するのに、訝しげに眉を動かしたのは、初めて見る表情だった。
「そういえば――俺が騎士団長になってから、ナイードの方面には赴いた記憶がないな」
「あぁ、はい。ナイードは、『奇跡の領地』ですからね」
「…なんだそれは」
ちらり、と顔を動かさないまま横目で見られると、その切れ長な灰褐色の双眸に睨まれているように感じるから不思議だ。まるで雪国の空を宿したかのようなその瞳を前に、ひやりと伝い落ちる冷たい汗を背中に感じながら、リアムはなるべくわかりやすく説明する。
「ナイードは先代聖女・フィリア様がご生誕なさった領土です。昔、母から聞いた話によれば、数十年ぶりの聖女誕生に王国中が沸き立って、ナイードは『奇跡の領地』として一世を風靡し、特に目立つ特産品があるわけでもないのに、当時は王国中から観光者がひっきりなしに訪れたとか。小さな領地ですし、司祭もさほど優秀なものがいるわけではないようなのですが、フィリア様がご存命のころから、聖女様の加護があるのか、ほとんど魔物の侵攻などを受けたことがない領地です。最後の聖人様が張った結界の効力が切れたとされて少なく見積もっても五年以上たっていますが、もう何年も、あの領地から魔物の目撃情報なんて上がってきていませんよ。――そういうことも含めて、『奇跡の領地』と呼ばれているんです」
「奇跡だと――?…くだらない…」
ふん、と不機嫌そうに鼻を鳴らして、カルヴァンは頬杖をついて灰色の瞳をリアムから逸らす。長い付き合いで、こういう目をしているときは、何か考え事をしているときだと察し、口を閉じた。
「――聖女の加護なんていうよくわからないもので、魔物が、一つの領地を避けて通る、とでも?…そんなバカなことがあるか。よほど強力な結界が張ってあるとしか思えない。それも、領民が少し外に出るくらいでは問題にならないほどの大きさで」
「は、はぁ…ですが、あの領地には、本当に普通の、ごく普通の能力の司祭しかいませんよ」
いいながら、リアムは近くの書棚をあさり、目当ての本を見つけ出すとぱらぱらと頁を繰った。
「あぁ、あったあった。――名前は、ダニエル・オーム。今年五十になるナイードで生まれ育った司祭です。フィリア様が王都に召し上げられる前まで、彼女と交流があったと記載されていますね。ただ、彼自身は努力の人で、扱える光魔法も凡庸なものばかり…ナイードのような小さな領地だから司祭が務まるものの、もっと大きな領地であれば十分な結界を張ることが出来ないくらいらしいですよ。彼が、領地のさらに外側に、五年以上も活発化する魔物を防ぎ続ける強力な結界を張るなんて、とてもじゃないですが――」
「そんなことはわからないだろう。――王都のど真ん中に住んでいながら、聖人であることを世間に一度も悟られることなく隠して十五年も生きた奴がいたんだぞ」
「ぅ……それは、まぁ…そう、ですけど…」
ひた、と切れ長の灰褐色の瞳に見据えられ、気まずくなって視線を逸らす。言い訳はもごもごと口の中に消えていった。
「…領地の中に、他に光魔法がつかえる人間は」
「えっと…二名いるようですね。修道女見習いから昨年還俗した十七歳の少女が一人と――オームの十五歳の娘です」
「…娘?…司祭なのにか?」
「あぁ、血はつながっていません。どうやら、十五年前、教会の前に捨てられていた赤子を、オームが引き取って教会で育てているようです。教会で暮らす便宜上、修道女見習いということになっていますね。名前は――イリッツァ・オーム」
「………たまたま教会の前に捨てられていた娘が、たまたま司祭に拾われ、たまたま光魔法がつかえ、修道女見習いをしている、と?」
「ぅ…いや、そんなこと俺に言われましても…」
確かに、こうして冷静に事実だけを聞くと、"たまたま"が重なりすぎているようにも感じる。
カルヴァンは少し瞳を閉じて何かを考える。数刻の逡巡ののち、自らの補佐官に指示を出した。
「わかった。――最低限の戦力でいいから、騎士団のみで部隊を編成しろ。次の行き先はナイードだ」
「えっ…はっ、はい!」
導き出された結論の背景が分からず戸惑うが、条件反射のようにうなずく。その表情を見て、カルヴァンは少し考えてから、その結論に至った背景を伝えることにした。――久しぶりに長続きしている一緒に仕事がしやすい補佐官を、再び「貴方にはついていけません」といわれて失うのはなるべく避けたい。
「今は、他に深刻で急務な案件はないんだろう。そもそも、ブリアから上がってくる魔物の目撃情報の頻度が気になるのは事実だが――リツィードの張った結界の効力がなくなり、魔物が活性化している昨今、一度も侵攻どころか目撃情報すら皆無というナイードの方が気になる。どうせ、この十五年一度も赴いたことのない土地だ。視察もかねて訪れてもいいだろう。ナイード経由でブリアに向かえば、魔物の頻出理由も解決できるかもしれんしな」
「あぁ、なるほど…はい、すぐに手配いたします!」
やっと背景を理解してリアムはうなずき――上司の言葉を思い出して、渋面を作る。
「あの…それはそうと、団長」
「なんだ」
「その…もう、俺は、気にしないように心掛けているのでいいのですが…その、頼みますから、外では、その」
「なんだ。はっきり言え」
鬼ににらまれ、ぐっと言葉に詰まった後、勇気を出して口をひらく。諫言もまた、補佐官の責務だ。
「せっ…せせせ聖人様を、その、そのように呼び捨てにされるのは控えていただき――」
「知らん。呼び捨てにしたからなんだ」
「で、ですがっ…その、貴方にとっては、幼馴染であり、共に同じ師に剣を学んだ兄弟弟子であり、兵団で切磋琢磨した同僚だったかもしれませんが――世間一般では、誰もが彼の御名の前ではひざを折り、祈りをささげる偉大なる聖人なのですから――」
「くだらん。俺は、結局最後まで、あいつが魔法を使うところを見たことがない。本人の口から、聖人だなどという話を聞いたこともない。――俺は、自分で見たものしか信じない。俺にとってあいつは、昔から変わらない。魔法の才能が一切ないくせに、世界一と言っても過言じゃないほどの恐ろしい剣の腕を持つ――俺の恩人であり、友人だ」
「ぅ…い、一応、注意はしましたからねっ」
リアムは涙目になりながら情けない顔で――ふと、固まる。
「恩人…?…聖人様に、助けられたことがあるんですか?」
「お前は変なところで耳ざといな、相変わらず」
カルヴァンは優秀な補佐官の地獄耳に嘆息して、窓の外を見やる。一羽の鳥が、天高くすぃ――と横切っていくのが見えた。
「――あいつがいなかったら、俺は、こんな風にまっとうに生きちゃいない。それだけだ。あいつに救われたから、今、こうしてここにいる。そんなあいつが、あんな悲惨な目に遭っても命をなげうってこの国を救うと言った。――だから俺は、恩人の遺志を引き継いでやってるだけだ。そうでなければ、あいつをあんな形で死に追いやった、こんな国の未来なんぞ知ったことか」
「そ、そそそそそ…それは…えっと…お、俺、今、何も聞かなかったことにしておきますね…!」
とんでもない発言に、リアムはあっという間に面倒事回避のために今の数瞬の間の記憶をデリートした。
カルヴァンは、そんなリアムから見えない角度で嘆息する。
「聖人、か――まだ、天使だったとでも言われた方が、納得する」
「え?何か言いましたか?」
「――いや。何も」
再びリアムに顔を向けた時、そこには再び底冷えする雪国の瞳しか残っていなかった。
「報告は以上か?」
「あ、はい。――あ、すみません、あと一つだけ」
リアムは、ぎゅっと手に汗を握って、震えそうになる声を必死に押さえつけながら喉を震わす。
「そそそその……しっ、シルヴィア王女の――」
「断れ。音速で断れ」
「せめて最後まで聞いてくださいぃぃぃ」
もはや涙目を隠しもせず、リアムは情けない声を出した。
「聖人祭の三日前に、シルヴィア王女のご生誕パーティーがあるので、その時までに回答をしろ、と――」
「回答なら話が来た瞬間返しただろう。――俺は、生涯誰とも結婚するつもりなどない」
「ででで、でも、シルヴィア王女は絶対結婚するって言って、陛下も王太子様も王妃様も誰の意見も聞かずに頑なに、肯定の返事しか受け取らないと――」
「知るか、なら全力で行き遅れろと伝えておけ。責任は取らんぞ」
「団長ぉおおお!いち補佐官が、王族の重圧に耐えられるわけないでしょぉ!?もう、それはそれはとんでもないプレッシャーを毎度毎度かけ続けられて――」
「災難だったな」
「全然心がこもってないぃぃぃ」
非道な上司の塩対応に泣き崩れるリアム。
「お願いです、せめてパーティーで王女とダンスを踊ってください!そうしたら、それを最後の思い出として生きていけと何としても妹を説得すると、王太子様より言伝を受け取っております」
「ふざけるな!万が一にもそんなことしたら、俺にその気があると騒ぎ立てて外堀から埋められてく未来しか見えん」
「じゃあせめて聖人祭の夜を王女様と過ごして――」
「もっと御免こうむる!」
聖人祭の夜は、各々が思う大切な人との未来を語る時間だ。そんな時間を共に過ごすのは、夫婦や家族――婚約者や恋人だけだ。
「っていうか、もう何年女っ気ないと思ってんですか、団長!いい加減、実は男が好きなんじゃないかとか噂されて、真偽のほどを問い詰めようとした奴らから、俺が面倒な目に遭うんですよ!?」
「あーあーうるさい。そういう輩の相手はファムにでも投げておけ。剣術道場で性根から叩き直してくれるだろう」
「兄貴に投げたら、今度は俺が兄貴に怒られるじゃないですかぁあああ」
しくしくと泣き崩れるリアムは、上司選びを間違ったと心から反省する。
カルヴァンは面倒くさそうにそれを眺めながら――ふと、うなだれるその短い金髪のつむじに向かって声をかけた。
「そういえば――ファムは、変わりないか」
「へ?兄貴ですか?――ええ、特に。最近、年の離れた三人目が生まれて、毎日デレデレしてますよ。二人の甥っ子も可愛いですし」
「そうか。なら、いい」
自分から問いかけた癖に、答えを聞いたとたんすぃ、と興味なさげに視線を逸らせるカルヴァンに、リアムは苦笑を漏らした。
「…兄貴も、会うたび、団長のことを聞いてきますよ。――お互い、絶対顔だけは合わせないくせに、俺を挟んで相手の様子を逐一探るの、やめてくれませんかね」
「……いや。…昔、あいつが惚れてた女を寝取ったことがあってな。正直、未だに、なるべく顔を合わせたくない」
「えっっ!?ほ、本当に!?本当に、団長にも、女に興味あった時代があったんですか!?」
「驚くのはそこか…」
げんなりと呻き、嘆息する。
そして、再び窓の外に目をやった。冬の気配が近づく空は、あの日と同じ灰色をしている。
「でも、未だに驚きますよ。――兄貴が、伝説の聖人様と、同僚として兵団で気軽に会話していた時代があったなんて」
「――――――――」
カルヴァンは、何も答えず、空の色を移したような灰褐色の瞳を虚ろに虚空へと向けつづけた。
リツィード・ガエルとカルヴァン・タイター。
のちの世で、名前を知らぬものなどいないほど有名になるこの二人が在籍した当時の兵団に、同時期に在籍していた同僚は――
カルヴァン・タイターを残して、全員がすでに退役していることを、年若いリアムはきっと知らない――
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