第五章 夢がどんどん悪夢に代わる

「赤ちゃんができたみたい」

夜の10時に突然、俺のマンションに来た法子が言った。

俺は茫然とした。お互いに付き合っている相手はいたし、

たった一晩。酒の勢いで俺の家まで来て一夜だけ何度か

SEXをしてしまったのだ。

”ただの一晩だけだ〟そんな事があり得るのか?

確かに避妊はしてなかった。だが、〝一晩だけだ〟ありえるか?

とりあえず家に挙げて話しあう。

夢は断片的で、俺は堕胎すのが当然だと思ったが、、以外にも 

法子の意志は堅く。

「一人でもこの子は育てていく。」

と言った。

尻軽な女と思っていたが、案外そうじゃないかもしれない。お酒を

飲みながらそう感じた俺は

「解った。一緒に育てていこう。」

そこから夢は、出産の場面に移る。

生まれてきた子どもは、一人目の妖精のおもかげがあった・・・

また場面が変わり、一人目の妖精は小学三年生くらいになり、

初めの夢に出てきた妖精にそっくりになっていた。

僕は、酒の空き缶の空き瓶がある中。

3人の子供達が、泥酔し髭ものびきり乞食のような俺を見ている。


久しぶりに見たリアルな夢はそこで覚めた。

高二の頃に見た夢、精神病院、刑務所の夢を思い出し、少し吐き気がしてきた。 

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