第7話 休憩中のトワの映像記録より

「ジーザス!」


「どうしたの、龍人?」


「これを見てくれ」


「これって私達のDNAよね?」


「そう思うだろ?」


「否!」

「これはシャロールのD・N・A!」


「えー!」


「それって……! つまり……!」


「彼女は我々と同じく、一万年前からの生き残りだと思うかい?」


「う〜ん、それは……」

「メイドカフェにあんな女の子がいた時代もあったけど、あれはコスプレでしょ?」


「イエス!」

「しかし、彼女の耳は本物だ!」

「生体組織の一部なんだよ!」


「……ということは?」


「彼女の正体は人類の新たな……!」


「あの~、盛り上がってるところ悪いんだけどさ」


「……なんだい、君は?」

「この龍人の素晴らしい論説を……」


「シャロールちゃんは返してもらうよ」


「ダメー!」

「ゼッータイ渡さないから!」


「そうとも!」


「貴重な研究材料を」

「かわいい女の子を」


「めんどくさいなー、とっとと帰ろう」


「待て!」


「なに?」


「どうしても連れて帰ると言うなら、一つだけ質問をさせてくれ」


「早く言いなよ」


「このハイパーセキュリティが厳重なトライアングルラボになぜ進入できた?」


「……世界の管理人だから」


「管理人……」


「消えちゃった……」


「フッフッフッフッフ……」


「龍人?」


「ジーザス!」

「この世界にはまだ私が知らないことがある!!!」


(おわり)

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