【第3章】ヤワい男

用賀マサトという男 【元カノ編】

【元カノからの暴露】

 総じてスパダリ。

 イケメンで

 笑顔が爽やかで

 ふくれっ面が―――


「はいはい、ストーーップ!!」


 ◆ ◆ ◆


「ちょっと待って、これはさすがに作者権限を逸脱してやしませんか?

 それでなくてもアナタ、ヒト様のあちらこちらに現れて散々嗅ぎ回って暴露しまくって。

 こっちは迷惑こうむってるの分かるよね?

 もう十分でしょう?

 それでもなお続けるつもりならば……(怒^_^)

 こちらにも考えが有るって……(怒^_^怒)

 オホン、失礼。

 危うくガチギレして技を仕掛けるところでした。

 手荒な真似は良くないね、ここは穏便に。

 そうそう、友好の証にきゅって抱き合ったりなんかしちゃったりしてね。

 それでこの件は未来永劫おしまいって事で。

 さぁ、腕を広げて笑顔でね……ハイッ!」


 ―――ガシッ!!


「ん? んん?

 わわっ、何なに、急に後ろから両腕シメられた。

 あの、どちら様ですかぁ?

 こんな事しても無駄ですよ……って解けない。

 はぁ……いい加減にしてよね、ふたりとも。

 意味わかってやってるんだよね?

 ならば、手加減は無用って事でいく―――んっ!


 むご、もごもごっ!(←口封じ)

 んー、んーーっ!(←必死の抵抗)

 んがぁぁぁ!!(←からの離脱)」


オレ「……この、裏切者がぁぁぁっっ!!」

K・A「逃げろーーー!」


 ◆ ◆ ◆


 改めまして……


【元カノからの暴露】

 総じてスパダリ。

 イケメン。

 笑顔が爽やか。

 ふくれっ面が可愛い。

 話上手。

 チャラそうだけど真面目。

 適度な距離感。

 気遣いが自然。

 マメだけど執拗しつこくない。

 話をちゃんと聞いてくれる。

 超優しい。

 アドバイス上手。

 ダメなものはハッキリ言う。


 でも


 別れ際があっさりし過ぎじゃない?

 その優しさは本当に私だけのものだった?

 笑顔の下ではどう思ってた?

 私の事もっと知ろうとした?


 あなたは、私たちを求める程、愛してた?

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