勇者とアユカとその他がやってきた
「とうとう見つけたわ!!ここに同じような力を僅かに感じるわ!」
と茶髪美少女のビッチの羽村安優香が聖女となり魔王を倒す旅とかに出た彼女は堂々と言う。
初めはイケメンの魔術師のモーリッツと私の下僕となる予定の沙織も怪我の治療役で旅を続けていた。
イケメンの勇者のヒルデブレヒト・アードルフ・ファーバー王子様や名高るイケメン剣豪ツェーザル・レオナルト・ラインホルト・アッペルさんに魔獣使いゲーアハルト・ブルックナーと言うイケメンをはべらしながら安優香は森の奥深くにある石造りの頑丈そうな館を発見した。
「待て、屋根の上にガーゴイルが数匹見張っているぞ!注意しろ!石にされたら敵わない!」
とヒルデブレヒト王子が叫び警戒した。
「今は昼間…寝ているんじゃない?動かないしソーっと入りましょう」
と玄関を指した、ツェーザル剣豪。
「ても夜まで様子を見るか?昼間だと目立つかも?」
とゲーアハルト。その他総勢10名ほどの兵士達が続いた。
兵士達は怪我をしていた。何せ安優香達があまり戦わず自分達だけに大方戦わせて美味しいところだけとどめを差しにやってきて黄色い声で聖女が応援した。
しかも安優香は治療の力はそんなにない。治せるのは擦り傷程度であまり役に立たない。骨折した兵士もいるのに無視で3人のイケメン達と何やらテントでイチャイチャしているようだ。
兵士の隊長エトムント・シュテファン・ゴーゼブルホはチッと舌打ちした。
「あのアユカとか言う女よりサオリとか言う聖女の方が余程働き者だったが…魔術師のハーゼンクレファー様と恋仲だっとはな…」
副隊長も見張りから逃げ出した美男美少女のことを思い出す。
「いいなぁ、魔術師様。きっと今頃あっちの聖女様といやらしいひと時を過ごされているに違いない!」
と悔しがった。少なくとも沙織の方が兵士からはモテていた。
「それにしてもこの館は新しいな。最近出来たのかな?静かだな?」
と隊長が言うと伝達係の兵士が近くの魔族の村から走ってきた。
「隊長!さっき魔族に変装して聞いてきましたが、どうやらここは吸血鬼一族の伯爵家と聞きました!」
「魔族のくせに貴族か、しかし吸血鬼だと?なら昼間の今のうちに棺桶を引き摺り出し日干しにしたら死ぬじゃないか!お手柄だ!」
「王子にも報告致します」
と伝達役が走ってきたが直ぐに戻ってきたのでどうしたのかと聞いたら
「王子達は着いたばかりで疲れたし少し休憩してから乗り込むそうです!テントを張れと!」
「一体いつまで休憩するんだ!あいつら!」
とうんざりしその後、夕方近くまで屋敷の側のテントでいやらしい声が響いたりして兵士達は傷や耳を塞ぎうんざりしていた。
「サオリ様は俺達に天使のように接して治してくれたのに。サオリ様帰ってきてくれないかな?」
と兵士が涙ぐみ、
「サオリ様は魔術師様と幸せになっているだろう。もうほっとけ。思えば散々アユカ様に影でバカにされたり無理やり飯を食わそうとしていたんだぞ!」
「アユカ様はサオリ様に栄養をと言っていたが、サオリ様はたくさん食べれないのか吐いていたな…可哀想に」
ともう一人の兵士も言う。
「日が暮れ始めた。もう館に入るのは危険だ。吸血鬼だから昼間突入しないとだから今夜は休んで明日の朝入ろう」
と隊長が言い、副隊長がアユカ達のテントに報告に行って戻ってきた。
「オーケーだってさ。今夜もあいつらヤリまくりだよ。うぜえ。離れた所で俺たちはテントを張りましょう。あいつらガーゴイルに襲われろ!」
と憎々しげに副隊長は言い、仲間とテントを張った。
*
一方で起き出した吸血鬼一家はラジオ体操を終えてモーリッツが血相変えて
「いや!だから!勇者達が近くに来ているって何回も言ってるのに呑気にラジオタイソウなどしている場合か!わぁ!どうしようサオリン!」
と困ったように言うモーリッツ。
「リッちゃん落ち着いて!」
と諫めた。
「勇者たちはまず罠に引っかかるだろう。捕らえて魔王様に贈ろう。どの道夜会ももう明日だ。いい土産だし、タカエもサオリも酷いことされたし復讐に痛めつけてやってもいいだろう?」
「血を吸い尽くしたら魔王様に献上できないしほどほどにだなぁ」
「まぁギル坊はもうタカエの血しか飲まんようだがな」
と言うと二人は初々しく照れ始めた。付き合いたてのカップル。どこかよそよそしいが微笑ましい空気だった。
当然のように泊まりに来ていたフーベルト王子は
「勇者が来たって本当か?そりゃあ楽しみだな?これなら兄上や父上も少しは機嫌良くなるかもな!」
「タカエ!アユカとか言うのとも再会するけど大丈夫なのかしら?」
とコルネリアが心配するとタカエは
「近くにいるのにまだ乗り込んでこないのは明日の朝奇襲をかける気だと思うわ」
と言うとサオリも
「安優香のことだから疲れたとか言ってテントを屋敷の近くに張ってイチャついてるわよ!勇者の王子と他のイケメン達と」
と言うから
「何ぃ!?俺達の許可なく周辺で穢らわしいことしてんのか!?ゆ、許せん!アホンダラ共が!!」
と俺はキレた。
「落ち着いてよギル!バカな奴等には私達がこれから出向いてやればいい!」
するとフランツが
「僕霧になって様子を見てくるよ!」
と言いフランツはサアッと霧になり出かけた。
タカエは
「フランツくん大丈夫かな?」
俺はタカエを安心させるように手をソッと握り
「大丈夫…フランツはあれでも吸血鬼一家。夜の闇があれば強い」
と言って慰めたら少しタカエは握った手を強めて俺に寄り添った。
ふにゃんと柔らかいものが腕に当たった!
ああ!タカエあまり引っ付いてはダメだ!!
柔らかい…いい匂い。可愛い。
と俺もタカエにメロメロだ。
しかし勇者たちのことを思うと腹立つ。人んちの敷地内でイチャイチャしやがって!
そりゃうちの家族達も大概だが!!
するとフランツが戻ってきた。
「…………」
「どうした?フランツ」
顔を赤らめフランツは泣きそうだ。
お祖母様が察した。
「おお!可哀想な孫よ!嫌なものを見たんだね?忘れな」
「う、うん…テントの中除いたら…ああ!大人ってあ、あんなこと!しかも4人も!!嫌だ!穢らわしい」
と言い、俺はようやく察した。
「フランツ!済まね!子供が見るもんじゃなかったな!おのれぇ!アホンダラども!最低だな!」
「4●か。今ならテント事吹き飛ばしたら丸見えだな!」
とフーベルト王子が笑う。
全員で乗り込むかで揉めた。
「兵士達のテントも少し離れた所にあって怪我人もいたよ?アユカとか言うのはほんとに力のない聖女らしいね」
とフランツは言う。
「兵士さん達可哀想に。いつも前衛で戦わされてるの!普通勇者が前衛よね?最低よ!」
とサオリが怒った。
「サオリンは優しいな。確かに兵士達には罪はないな。あいつらには手加減してほしいのだが」
とモーリッツが頼んだ。
「うーん、まぁじゃあ魔王城に連れてくのはアホンダラ4人でいいべ!兵士は見逃してやろう」
と俺が言うとタカエがにっこりと
「ギルベルトさん優しいです!」
とますますくっ付いたので照れる。
斯くしてアホンダラ捕獲作戦を続け深夜に俺たちは動く事にした。霧になりヤリ疲れて眠ったアホンダラ達を襲撃した!テントがバキバキバキ壊れて素っ裸のアホンダラ達が何事かと起きるが霧になっている俺たち一家には気付かないので後ろから股間を蹴り上げたり殴ったりした。
兵士達が起きてきて素っ裸の4人がなんか勝手に殴られてボコボコになっていく様を見て
「な、なんだ!?あいつら!!」
「まさか透明な魔物でもいるのか!?」
と怯えた。茂みからスタンバイしていた、ベヒーモスに姿を変えた王子が飛び出して
「うがあああ!人間共!食い殺されたくなかったら30秒やるからさっさと消えろ!」
と言い兵士達は4人を置いて恐怖から逃げ出してしまった!
それからようやく気絶した奴等を引き連れ布団ごと縛り上げ、ちゃっかりと武器も取り上げた。これは後で売ろう!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます