自分の顔を見た。
自分の顔はやはり日本人だった。僕の生まれ持った記憶と相違がない事がそれで確認できたわけである。だが差し当たっての問題は裸の体をどうするかという事に他ならない。サバイバル技術を持っていない僕だけど、まずは落ちている葉っぱで股間を隠して、その次に靴を作る事にした。靴を作ると言ってもゴミを探して足裏に巻くという感じである。動いていたら腹が減って来た。腹が減っては戦は出来ぬ。つまり食料を探す事にした。ダンゴ虫だ。たんぱく質が豊富である。石の下を探して5、6匹食べて腹が多少満たされた所でレベルが上がった。レベルが一から二になりました。なるほどそういうシステムか。僕はこの世界ではレベルが上がる人間らしい。つまり地球人でありながらそういうシステムなのだ。人間の理から外れた人外。それがつまり僕なのであろう。それならば一人で勝手に生まれたのも理由がつくし、いやもしかして僕はこの世界に召喚されたのかもしれなくもなくなくない。まあいい、ダンゴ虫を喰っただけでレベルが上がるこの世界であればいともたやすくこの星を支配出来るだろう。支配する気はないけど。僕は平和主義者なのだ。それに今の所この地球という所には魔王のような存在はいないらしいから、僕は楽しくなってきた。楽勝じゃんこの人生。人じゃない僕だから人外生とでもいうべきか、いや人の形を取っているから人生で良いな。
頭の中にステータスと言ってという声が聞こえたので言うと、僕の目の前にステータスが出た。そしてそこにはニューって出ててスキルが一つ獲得出来ていた。そこには火起こしって書かれていて、ちょうど僕が今必要なスキルを獲得した。スキルは使用するのにスキルポイントとか必要らしく使えば減る。だけど自然と回復するらしい、でも疲れていたりすると回復が遅かったりするから、良い飯を食べたりして休息を取ることも大事らしい。だけど、火を起こしたら誰か人間がやって来て僕の存在がばれてしまい、拉致監禁までは行かないにしても身元不明人あるいは施設、とかに行くのは現時点では嫌だったので火起こしはまだしないことにした。だから僕は洞穴を探した。幸いなことに斜面に人が5、6人ほど入れるぐらいの横穴があったのでそこでしばらくは過ごす事にした。でも結構寒くてというかかなり寒いので入口を木々で塞いで穴の中で火を起こして今後の予定を立てる事にした。
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