第16話

【社会人1日目】

「本日入社致しました上条です!右も左も分からない新米ですがよろしくお願いします!!」


僕のリーマン生活の始まりだ!!

正直、スーツを着ているだけでテンションが上がるものだ!!純粋に「カッコいい」というだけなのだが、オラわくわくすっぞ!!!


「上条君。こっちだよ!」

「あっすいません!?」


僕の直属の上司「田中主任」は優しそうで面倒見が良い感じだ!!

そして、僕の教育係に付いたのが…


「上条君…私を歩(アユ)先輩と呼びなさい!!」

「はい!歩先輩!!」


何とも絵に描いたようなスパルタお姉さん…

まさか、こんな怖い人が僕の教育係なんて…この先大丈夫だろうか?


「大丈夫かどうかはアンタ次第でしょ?上条君…」


何この人!?エスパー!?心読めるラスボス的な存在なの!?僕は恐怖と戦う事が社会人なのだとこの時悟った。


そして…やっとお昼休みの12時になった。

新人歓迎祝いに、歩先輩がお昼をご馳走してくれるそう…だが。

小休憩の時、トイレでお声掛け頂いた先輩社員さんから、こんな話を聞いていた…


「君。上条君だよね?お昼は覚悟しておきな…ね」

「え?なんかマズイんですか?!」

「とりあえず…吐かないように気を付けてね☆」


そんな心優しいアドバイスを胸に…

僕は今…ワックのハンバーガーを20個完食しなければならない!!?


「上条君?私は沢山食べる男が好きなの…わかるでしょ?」

「はい!わかります!!歩先輩!!!」


まさかここまでヤバいとは思っていなかったが…パワハラの天才だなこの人。


そして無事完食した。


が、喉の奥にハンバーガーが息を潜めているのが分かる程に限界だ…


「凄いわぁ上条君…先輩今日頑張っちゃうからね♡」


何を頑張るんだ…この人は…


「今日の仕事終り新人歓迎会だからご褒美あげなきゃね♡」


未成年なのでお酒は飲ませないとして…

おい!?まさか夕方、更に食わせるつもりかこのパワハラゴリラ女!!?


そして…腹痛と仕事に追われながら定時を迎えた。この時、1番最初に声を掛けてくれたのが田中主任だった。


「初勤務お疲れ様!お昼大変だったみたいだね!?大丈夫?」

「歩先輩に優しく指導頂いてます!」


笑いながら肩を叩いて褒めてくれる田中主任は本当にいい人だ!


歓迎会は21時くらいまですると聞いていたので、有未さんにメールを一通送った。


「初勤務お疲れ様☆新人歓迎会に行ってくるので、終わったら連絡します!!」


メールを済ませた所で、お待ちかね…

新人歓迎会という名の地獄耐久レースの始まりだ!!!!


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僕と私が初恋を失った日 ゆ〜か @yuuuka3

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