第8話
ノートに有未さんの良い所を書いて渡す…
冷静に考えると、小っ恥ずかしい事を口走ってしまったと後悔している。
とは言え、言い出したのは僕な訳で…やっぱり、やりたくないは男らしくない!
とりあえずノートに今日の有未さんの良かった所を書いてみた…
「笑顔が素敵でした!!」
「元気の良い挨拶でした!!」
「良い匂いがしました!!」
書けば書く程、羞恥心が生まれるデスノートの完成です(笑)
本当に書いていくのがシンドイと感じたが、有未さんのヤル気と元気の為なら…
僕は少しでも有未さんの力になりたい一心でノートに書き留め、有未さんに渡した。
「優希くん…コレは…」
かなり固まった表情の有未さん…
僕は直感で悟った…嫌われたコレ。
「きっ、気持ち悪いよね…ごめん」
「えっと…優希君…」
終わった…確実に次の言葉は決まっている。
「キモイ」の一言に違いないだろう…
「これは愛の告白で良いのだろうか…」
なっ…なんて事だ!?この人は本気でバカなのかっ!?あっ愛の告白!?何言ってるんだこの人!!
あまりの衝撃的な言葉に、動揺を隠しきれず赤面している僕は、兎に角何か言い返さないといけないと思った!!
「らっラ…likeです!!」
ぎゃあぁぁぁ!!?likeもアウトな言葉だろ何言ってるんだ僕は!?likeはLoveよりも軽いフランク的な感じ…違う違う違う!?
何で「好き」から離れないんだ僕は!!?
面接以来の超ド級な緊張感の中、脂汗は止まらない!?
そんな僕を見た有未さんは、微笑みながら僕にこう返してくれた…
「私は優希君likeだよ☆」
この言葉に対して、動揺していた僕もピタリと固まってしまった。今何を言われているのか?僕は今どんな心境なのかさえ無に変える程の破壊力のある言葉だった。
我に返った僕は、冷静に言葉を選んだ…
「あっ…ありがとうございます…」
「いえいえ☆どういたしまして!!」
有未さんは嬉しそうに語ってくれた。
「それでは…心の準備は出来たかな?」
「心の…準備?」
ニコニコの笑顔の有未さんは僕を指差してこう語るのだ。
「私と結婚してください!!!」
「はい喜んでぇーーーー!!!?」
僕はプロポーズをされ、結婚の約束をしてしまった…
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