なぜか君はそっぽ向いちゃう

第1話

あ、大吉だ。

今日は一月一日、午前1時32分。

初詣は年を越す前に行くのが基本だと思う。

雪がチラつく、屋台で売っている熱々のたい焼きを口にほうばり長い長いお参りの列を待つのだ。

だいたいは途中で年を越し、丁度よくお参りができる。去年と変わらず、お参りを待っていてその間にあけおめラインを送り合う。

みんなこんな時間に起きてるもんなんだなーとか思いながら寒くて固まった指先で、文字をうつ。

一応、クラスの人には全員送り返信を待った。

スクロールしていると、途中手が止まった。

クラスの違う男の子のトーク。少し気になってる男の子のトーク。やっぱり自分から送るべきなのか。でも、待っていたら来るのかな。新年そうそう頭を使う。せっかく冬休みの課題を終わらせたのに。

せっかく頭を使う準備をしたのに順番がきたようだった。