ステラレルート

「俺……は」

 ブレイズは、乳児の姿とセイナの顔を交互に見て、たっぷりと時間を使った後で、口を開く。

「自分の手で殺したい。それが、アギトに対する一番の贖罪になると思う」

「ありがとう。私も決心がついたわ」

 

********************


 そうしてその子供は、教会からの祝福を得て、勇者の手により、モンスターひしめく、国の外へと捨てられた。

 名前も付けられることなく、自我も芽生える前に、そのスライムは、通りすがりの貪欲なスライムによって『捕食』された。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る