第8話 期待の新人?二人のメイド

店の皆が 店長代理兼コック長の少年?リジャが気になるらしい


「目隠ししているけど 綺麗な面立ち うふふ」

「伝説のハイ・エルフだからよ きっと」


「コックの十人分の仕事をこなしてしまうし、

戦闘ヘルプとして冒険者の仕事はした事はないのだけど」

「ちょっと貴方達 エルフって金髪碧眼よ」「えっ」「そうなの?」


「じゃあ、ハーフエルフ? 人族との混血なのかしら?」

「わからない 不明なの」

「どうなのかしらね」不思議そうな表情のメイド達


「それに本当に男の子かしら?」「そうねえ」

「・・・綺麗よね 顔は目隠しだけど」「ええ、そう思うわ」


「何者でしょう?」「さあ」

「記憶喪失って話よね」不思議そうに首をひねるメイド達


「先日のあの大事件では・・すごい剣の使い手 魔法も」

「一流の冒険者としてやっていけるわ」


リンリンと電話が鳴る

「ちょっとヘルプの仕事が来たわよ ミナ、エリアナ手伝ってちょうだい!」

「はあーい」「今、行きます」


「じゃあ、ダンジョン19階層行ってきます」

彼女達と入れ代わるように ふわりと長め黒髪を揺らして一人のメイド姿の女の子が帰って来た

「ただいま うふふ」にこりと笑う 

アーモンドのような大きく 強気そうな瞳


「アルさんお帰りなさい」


もう一人 白猫耳の銀髪の少女ルリン それぞれに美形

「戻りました うふ」皆が注目する


「最近 入ったばかりの新人だけど 強いわね あの子達」

「それに 美人よね」「ええ」


「試作品のお菓子ですよ」使い魔の兎が差し出す

「まあ有難う 洋酒入りのチョコ・ボンボンね」


「あ、お帰りアルにルリン」

濃いグレーの布で目を覆った黒髪の少年リジャが声をかける

「はい、ただいまですわ リジャさん」アル 「リジャさん」ルリン


「後で皆に『まかない飯』を作るから 楽しみにしてくれ」手は休めずに 動き

鍋には 塩、胡椒がふりまかれる


「・・・食材はモンスターですか?」

不安そうに白い猫耳がピクピク、白い尻尾も揺れるルリンが聞く


「モンスター食材料理と普通の食材で出来たものをそれぞれ作るから 

心配しなくていい」

リジャ まったく料理する手は止まってない


「そうですのね」安心した顔をする白猫耳、銀の髪のルリン

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