第9話 鶏と吸血鬼姫

ののはな亭の特別室にいる幼女


氷の魔石を使ったミニ冷蔵庫から 赤い液体を取り出して

コップに注ぎ 美味しそうにゴクゴクと飲み干す

「ぷはああ 美味しい」


近くに置かれた籠には 生きた鶏(にわとり) いや鶏のキメラ

顔がワニで嘴(くちばし)はある


にいいんと怖い笑顔で 鶏を見る


身の危険を感じ 鶏は悲鳴を上げた

「ココオオオ コケコケコオオオ」鶏の絶叫


「ぐふ・・」恐ろしい笑顔を見せる幼女


籠から取り出された鶏に幼女は噛みつき

血を啜る

チュウウウウウ~~~~ズズズズウ

チュチュウチュウウウウンン ズズズっ

「こ・・コケエエ」ガクン! ミイラ化してしまう鶏のキメラ


ミイラとなった鶏を・・ゴクン


「うふふ 美味しかった」

舌なめずり その後で特注のレースの綺麗なハンカチで

お口をふきふき 小さな牙がきら~ん


「リジャたら こんなに可愛い女の子がご飯を待ってるのに」


哀しそうな顔をする幼女 いやレアモンスター 吸血鬼姫


「あ、御着替えをしないと 何を着ようかな うふふ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る