第45話 夏の夜の夢の終わり。
夜の
「まってましたぁ~‼よっしゃあ~。ちょっとぉ、なにボサっと突っ立ってるのよぉ?早くいつもの青姦スポットいくわよ」
「女の子が大きな声で青姦とかいうなよ」
「小さな声ならいいの?もうどうでもいいからSEX、早くSEX、とにかくSEX。イエーイ」
目をバッキバキにした美雪は俺の腕を引っ張り強引に青姦スポットへと誘う。
こんな華奢な女の子の、どこにこんな力が秘められているのか。
力任せに進んでいく美雪の勢いになすすべもなく、俺は引かれるままにあるいていく。
「なんかさぁ、やばい気がするのよね」
「やばい気?」
「そう、なんか命が終わりそうな感じがするの。自分の命の事は自分が一番わかるっていうけど、どうやら本当みたいね」
相変わらず目がバッキバキの美雪はやべぇやべぇSEX、SEXと呟きながら闇に包まれた道を突き進む。
「命が終わりそうって、気持ち悪いのか?痛いのか?辛いのか?だったらこんな事してる場合じゃ…」
「しゃらくせえなぁ。もうすぐ死にそうな女が目の前にいて、その女を愛してるなら黙って抱けよ、抱きまくれよ。命が終わる瞬間までSEX。そんで死んだら私の肉をくえ約束だかんな?早く、死ぬ前に1回でも多くイッておきたいんだから早く」
バキバキの目をした美雪は焦りを隠そうともせずにスカートを脱ぐと闇の彼方へ放り投げた。
「おいっ。何してんだよ。こんな暗闇のなかで投げたらどこにいったかわからなくなるだろ?」
「どーでもいいだろぉ?私、もうすぐ死ぬんだぜ?スカートなんていらねぇ~のキャミもブラもいりませぇ~ん。今の私に必要なのは君の精子だけ」
言葉通りに服も下着も闇の彼方に投げ捨てた美雪が俺の服を脱がしにかかる。
「てめぇ、危機感ねぇなぁ?急げよ、マジで。一滴でも多くの精子を私の中にぶちまけろよ。その為に生まれて来たんだろうが、私もお前も」
ズボンを脱がすと美雪が俺の亀頭を口に含む。
じゅるっ、ちゅっ、ぢゅるっ、ちゅっ、ぢゅぱっ、ふっ、うん。
「てめぇ、この粗チン野郎、早く勃起しろよ、マジで」
俺の陰部を激しく舐める美雪。
罵詈雑言で罵りながら上目使いで俺を睨みつけ、俺の陰部を口に含む美雪。
俺はあっという間に勃起した。
俺が勃起するやいなや、美雪は俺を押し倒し、俺の男性器を彼女の女性器にぶち込んだ。
騎乗位で始まったSEX。
あん…あっ、あぁ~、出してぇ、出してぇ。
どれくらい時間が経っただろう。俺は少なくとも3回は果てたハズだが、彼女は何回果てただろう?彼女は満足したのだろうか。
「ねぇ」
「うん?」
「あのさぁ…」
「どうした?」
「私、坂田君に出会えて幸せだったよ」
「そうか…なら、よかった」
あっ、あん…あっあっあっ…イッちゃった。
果てるのと同時に、美雪は俺にまたがったまま死んだ。
「約束…守らなくちゃなぁ」
~翌日~
「おいっ、君っ、何をしている」
パトロール中の警察官が近づいてくる。
うるせぇなぁ。
公園は皆の物だろうが?
好きにさせろよ。
「ゔっ」
二人組の警察官の内の一人が俺を見て嘔吐する。
汚ねぇなぁ~。正義の警察官様がゲボで公共の場を汚すんじゃねぇよ。
「おいっ、やめろ‼君は自分が何をやっているのかわかっているのか」
ゲボを吐いていない方の警察官がえらく
あぁ~うるせぇ。
なんだコイツ?
キチガイか?
めんどくせぇ奴にからまれちまったよ、まったく。
「おいっ、聞いてるのか?やめろっ。何をしているかわかっているのか」
「わかってますよ。肉を喰ってんです、俺は」
「お前、肉って、それ」
「なんですか?腹減ってるんですか?あげませんよ、コレは全部俺が喰うんです。約束なんですよ」
「それ…人じゃないか」
「そうですよ。俺がこの世界で一番愛する人ですよ。あぁ~うめぇ。そうだ、コンビニいってマヨネーズ買って味変しようかな?ねぇいいですかぁ?どうせ逮捕されるんでしょ俺は?味変待ってくれますか?全部食べるって約束したんですよ」
「待つ訳ないだろうが」
夢の様な季節が終わった。
俺の人生に突如として現れた幸せという名の季節。
その季節を連れて来た女の子は死に。
俺は社会的に死んだ。
あぁ…、もう、なにもかも、どうでもいいや。
それにしても、人間の肉ってうめぇなぁ。
君の肉だからかな。
愛しているよ。
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