とある1日の授業(4)

(帰ってきたがリエルはよく寝ている)


イド:これ、小学生向けだったのか?

……失敗したかもしれん。だが…興味を持たせるだけなら御の字か。


(二時間後…ようやく起きた)


リエル:ねみゅい……


イド:お、おはよう。よく寝たな。


リエル:おはよ…


イド:目が覚めたら最後一回解いて終わろーぜ。続きは明日だ。(後は先生に任せよう)


リエル:うん…


イド:(授業の時と全然違ってまだマトモそうだ。正解かはともかく空欄がないな)


リエル:……あのね、終わったよ?


イド:おう、お疲れ。(……記述は、俺では分からんが…選択は悪くない。)


今日の勉強は終わりだ。


リエル:やった!終わった!


イド:……疲れて落ちたか。ま、朝からまた頑張ろう。


<次の日>


リエル:あのね…おはようイド?


イド:おう、おはよう。飯食ったら行くか。(早く寝ただけあって遅刻しないで済みそうだ、良かった)


リエル:行こ行こ!


<学校到着>


イド:……1発目から体育か……今日はなんだ?(嵐の予感しかない、何がとは言わないが)


リエル:うー。羽根つき……苦手…(飛んでくるの、やだ…怖い)


イド:(バドミントンを羽根つき…名前すら覚えてないのか。まあ球技全般嫌いだもんな……)


(飛んできた羽を打ち返そうとラケットを振るが空振り。顔面でキャッチした)


リエル:あのね…いひゃい……


イド:くく…………


(あまりにどんくさいのでイドは笑いをこらえている)


空間認知かはたまた反射神経の悪さか……逆にすげーな。何度見ても笑う。


(もう一度チャレンジしているが…今度は額に落ちていった)


リエル:ううん…2回目…(どうやって打つの?)


イド:しかし………羽根で良かったな。ハッスル2回目だぞ。


リエル:そうだ…顔の前に網があれば…!


(顔の前にラケットを構えているが…?)


イド:ばっ…馬鹿、止せって……!危ねぇぞ!


リエル:えいっ。いたた……まちがえた……?


(何を迷ったか逆に振ってしまい顔面強打した。)


イド:……もう見てらんねえ。リエル、鼻ふけ。血が出てるぞ…


リエル:イド……いひゃい……


イド:あーもうすするなって。押さえとけってもう……先生に言われたろ?


(そのまま授業が終了してしまう)


イド:(間が悪い事に次は家庭科の調理実習だ…無事に済むだろうか。別の班だからな……)


エリィ:リエル君は洗い物お願い!


リエル:あのね、がんばる…


洗い物なら…大丈夫か?包丁持たしたらヤバいからな……


(イドは横目で見ながら下ごしらえをしている)


リエル:……なんだろ…これ………?(引っ掛かってる……)


(出てきたのは包丁だ。貧血を起こしそのまま倒れてしまった)


イド:…!?…は?どうした……?騒がしいな………


エリィ:キャーっ!リエル君が!包丁持って倒れてる!


ミァン先生:あらら…貧血…かしら?


イド:ちっ…ビリー、後頼む。リエル連れてって来る。


ビリー:え?う、うん…(慣れてるなあ。)


<数十分後>


リエル………?あのね……ここどこ…?


イド:…はぁ。医務室だ。洗い物に包丁が紛れてたんだよ。


日向:……突然イド君に呼ばれたので何かと思ったら…


リエル:あのね、ごめんね…


イド:包丁は…しゃーない。昔から苦手だったもんな。


日向:……リエル君は刃物、苦手なんですね…初耳でした。


イド:料理食うときのナイフもダメだったっけ。気絶迄はいかんでも触ろうともしなかった。


日向:え。それものすごく不便なのでは…?


イド:…触れてももとより使いこなせないさ。不器用の塊だからな。


日向:し…辛辣ですね……


(二人が話ている間にリエルはダウンしたようだ)


イド:とりあえず…俺は戻る。リエルは1時限から事故ってたし寝かせてやってくれないか…。


日向:……事故…ですか?一体何をやらかしたんですか?


(一限目からの出来事をざっくり説明)


イド:って訳で物理的に血吹いたからよ。余計酷かったんだと思う。


日向:ふふ…逆に器用ですね…。確かに多少顔色が悪いと思ってたんですが、まさか顔面強打とは…


イド:止めたときには遅かったぜ…。家庭科じゃなきゃその時点で連れてこうかと思ったけどな…

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