第3話共通の話題で盛り上がる

行きつけのカフェに白音さんと来ていた。

一人では食べきれない一人前のパフェをシェアしようと提案した私に白音さんは快く頷いてくれた。

私はレモンティーとハムエッグサンド、そしてフルーツの盛り合わせパフェを。彼女はアールグレイを注文した。

店員が厨房に下がってから、彼女と会話を交わし始めた。

「そのアクキーってドリサミの神影くんだよね!大阪の会場でしか買えないのでしょ、ドリサミが好きなの?」

彼女のスクールバッグに付いているアクリルキーホルダーを指差し、訊いた。

「はい。大好きでいつも聴いてますっ!ドリサミの曲を。知っているってことはデビューライブに行ったんですか?涼原先輩も」

「私も好きでチケットが買えて行ったんだ。ドリサミのライブに。私は東京の方なんだけど、良かったよ!ソロの時にギターの弾き語りもあったりして興奮したよ、私ぃ~!」

「私も興奮しました!二人を間近で見れて、カバーしてた曲も好きな曲ばかりでほんと楽しかったです。りぷりぷの『ロメオ』や『リペイント』とか色々とカバーしてて、倒れそうになるぐらいに最高な時間でした!」

「そうだよねぇ~あんなに好きなカバーも聴けて興奮しないわけないもん!やっぱり神影くんが好きなの?沙穂ちゃんは」

「どっちかなんて選べないですよ。二人とも容姿が整っててほんとキラキラしてて──」

頬をゆるませながらドリサミのことを熱く語る彼女を見ていると癒される。


店員が注文した品を運んでくれ、テーブルに並べる。

私達の顔が隠れるほどのパフェの大きさに驚きの表情を浮かべる彼女は、声も出ない様子だ。

ああ......本当に可愛いなぁ、白音さん。

抱きついて、愛でたいぐらいに可愛いと思える白音さん。

彼女と話していると、厭きない。


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