第9話
どうしてこうなった!?
有給休暇を消化するとか言って欠勤しやがって、仕事が滞り引継ぎ先からクレームの電話が山の様にきている。
引継ぎもろくにされておらず、各方面へ謝罪に行かなくてはならなくなった。
奴らは、口を揃えて「
とまで言われてしまい
一言
仕方がないので、
「おい、
営業事務の女性に聞くと、
「それなら、
とつっけんどんに返された。
「そんなもの貰った記憶がない」
「最低、6回渡されてましたよ。ちゃんと目を通して下さいって何度も仰っていたのを覚えてます。他の子も、日は違いますが目撃してます」
営業事務の女の言葉に、それまで仕事をしていた同僚やパートのババアまでうんうんと頷いている。
「
と歯に衣を着せぬ良い方でバッサリと
「……チッ、もういい!」
パソコンを立ち上げるも、IDと
「何でこのタイミングで求めてくるんだよ! クソがっ!!」
ガンッと机を蹴り飛ばし、
IDと
デスクの引き出しは空っぽで、何も入っていない。
これでは、八方塞がりだ。
「誰か、
「確か、
「それは、どこにあるんだ?」
「知りません。事務作業の6割は、彼女が担っていたのでどこに何があるか分からないんです。だから、引継ぎ資料を紙で作って何度も渡されたんですよ。それを探した方が賢明なのでは?」
その言葉に、
机の中身をひっくり返す勢いで探したが、見つかったのは3部だけだった。
6回渡したと営業事務の女が言っていたが、資料は6部構成のようでタイトルに【引継ぎ資料2】【引継ぎ資料4】【引継ぎ資料5】と揃っていない。
顧客情報から事務仕事の内容まで書かれていたが、残念ながら手元にある資料にはIDと
「クソッ、どうしたら良いんだ……」
パソコンに詳しい人材は雇っていないし、こうなったら外部から人を読んでIDと
こんなこと社長の耳に入ったら、縁故採用された自分でも雷が落ちるのは間違いない。
ツ●ッターに、IDと
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