第34話

悪魔の森にはチョコラティエ がいる。

みのりはもう有名人だった。

それはレミの婚約者として披露されたからだった。

サブリナはみのりの見習いとしてゴブと一緒に働いている。


「みのり、今日は何を作るの?」

「今日はチョコクリームのミルフィーユかな」

こうして平和な日々は続いて行った。


魔王と王妃もみのりの真面目さに心が惹かれていた。

「みのりが魔王になるとしたら、政治はレミが取り仕切ることになるだろうな」

「あら、それなら心強いわ。レミは賢い子だもの」

みのりは人間界に帰れる日は諦めたらしい。

のんびりとした魔界の生活も気に入っている。

そして今日も工房からはチョコレートの良い香りが漂っていた。

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悪魔の森のチョコラティエ 茜カナコ @akanekanako

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