第9話
森の一軒家を出るとあたりは鬱蒼としていた。
レミは慣れた調子で森の中をひょいひょいと歩く。
「レミ、街まではどれくらいかかるの?」
「20分くらいかな」
そう言いながら草を踏み分けて歩く。
みのりは途中でアケビのみを見つけた。
「これ、魔界でも食べるの?」
「そんなもの食べないわよ」
「結構美味しいんだけどなあ」
みのりはアケビの場所を記憶しながらレミの後についていった。
森にはスミレも咲いていた。
「スミレの砂糖漬けってあるの?」
「なにそれ、初めて聞いたわ」
そんな調子で30分も歩くと、街についた。
魔界の街という言葉に怯えていたみのりだったが、街の様子は落ち着いていて、はっきり言って人間の街と対して変わらなかった。ただし、武器屋や防具屋に並んだ甲冑や剣がやはり魔界の街だと思わせた。
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