第2話 真っ白いカーテン……それは楽園

ずっと旅してたんだろうな。


学生時代という名の漂流記。


「あんた、お金に汚いよね」


妙に大人っぽいことを言う。


真っ白いカーテンから明るい日差しが照りつける。


そこで恍惚感を得るんだ。


そう、今だって充分天国。


セーラー服と学生服の間に微妙な間がある。


「学生だったらしょうがないのだ」


「流行歌の通りの恋愛が出来ると思う?」


君は僕なんかより大人なんだな。


(例えば夜中の藍色の空を仰げば、アクリルの絵が描きたくなるでしょ)


君の心の声がささやく。


天国と地獄の境界線はルーズリーフの紙くらい薄い。


2020(R3)3/13(土)

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