リアルタイム・ワールド

@kwf

第1話 樹々の息吹、追憶……

今でも覚えてる。


校庭の木々の間に明るい春の息吹を感じていた。


君は長い黒髪を後ろに束ねて「私野暮ったいよね」そう言って微笑む。


僕の中学時代は文字通り天国。


今イメージを辿る。


あの桜の舞い散る永遠に続くと思っていた楽しい日々……。




ある日自分は手品師だという人に会う。


「あなたは思い出の中に生きてますね……」


1番プラットホームのベルが鳴る。


「思い出の列車に頼ってはいけない」


駅から離れ君とよくお茶した喫茶店へ


「これここだけの話よ」


ここだけの話は結果的に広まる。


「ちょっと待って今休憩中」


タイミングよく雨が降り始める。


ずるいよね。お天道様は……


「ドラマチックが止まらないんでしょ?」


そんなカラオケボックス行きたくなること言わんでくれ。


でもって桜の楽園は今日も心に根づく。


2021(R3)3/13(土)











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