第26話 激震
~高瀬くんside~
え…………………………………
それって…三輪先輩が平本くんの事が好きってことだよね……多分。
いや、多分じゃなくて「絶対」だ。
~三輪side~
んふふ、言っちゃった♪
これで腹も決まったし、言えるね。
「っていう事で、高瀬くんにはお願いがあるの。」
「……っはい。」
「高瀬くんには平本くんと私をくっつけるキューピッドになってほしいの。」
「はい…」
「男の人に好かれるにはどうしたらいいのかなぁ?高瀬くん何か分かる?」
「や、僕は…あんまり…」
「うーん、確かにそうかぁ。あんまり知らなそうだもんね。じゃあさ!適材適所で!何か平本くんと私がくっつくようになるように協力してよ!」
「あ…」
「よし!頑張るぞぉ!」
「あ、あの…ちょっと教室に戻ります!か、か課題が。」
「あっ、うんわかった!」
やっと高瀬くんに話せた…これできっと高瀬くんの協力も得られる筈!これまで沢山努力したんだから、報われる筈!
平本くんのこと好きになってからあれだけ努力したんだもん。
だって私の趣味にあれだけ興味持ってくれて…親身に話聞いてくれたし、平本くんとなら一つになっても良いって思えた。運命だと思った。
女が感じる運命っていつのは大体が間違いだって、この前テレビで大御所女芸人さんが言ってたけど、こればっかりは違う。
これは本物の運命だ。
恋してからはまず平本くんについて調べた。家族は四人構成でペットとしてオカメインコの福子がいること。
母親の美紀は専業主婦で結婚して平本くんを妊娠するまでは看護師として働いていたこと。
父親の麓郎は大手酒造会社の営業部で部長補佐をしていること。
弟くんのことは不思議とあまり情報がなかったけど、優秀な子であるということ。
オカメインコの福子はよく「福神漬けと紅生姜!」と鳴くこと。
その他にも住所とか生年月日、好きな食べ物、飲み物、お菓子、ゲーム、漫画、小説、テレビ番組、アニメ、教科、ミュージシャン、枕の固さ、女のタイプ、胸の大きさ、お尻の大きさ、腰の細さ、ファッションブランド、映画、俳優、女優、声優、お笑い芸人、株式会社、配信者、ユーテューバー、ラノベ、髪色、動物、犬種、武具、ラーメンスープ、麺の固さ、うどんの汁、野菜、果物、肉の部位、お茶、コンポーサー、ミキサー、歌い手、平仮名、カタカナ、漢字、アルファベット、個性、トリガー、サイドエフェクト、アラビア数字、ギリシャ数字、戦国時代の偉人、平安時代の文化人、鎌倉・室町時代の武士、江戸時代の改革、明治・大正の政治家、昭和時代の発明、元素、酸化還元反応、符号、力学の分野、アイス、有限会社、品詞、文法、単語、方程式、ポッケモン、使徒、エバ、でびるの実、業物、etc...
~4分程経過~
まあ、これだけかな?まだまだ平本君のこと知りたいし、もっと頑張らないと!
月曜日の、私が告白される事件だって、お兄ちゃんに告白する人役頼んで、平本君に気にしてもらえるようにもしたし、絶対に成果は出てる筈。
頑張って頑張って頑張って頑張った上で絶対に「彼女」になりたいと初めて思った。
「仕事終わりましったー、ありゃ、高瀬どこ行きました?」
「課題が残ってるっぽいから、教室に行ったみたい。」
「え…でもアイツ未提出の課題無い筈なんだけどなぁ…」
「新しい課題でもやりにいったんじゃないの?」
「んーー、そうなすかねぇ?よく分からないな。」
「とにかく私たちは時間いっぱいまで仕事。」
「もちろんですよ。」
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なおこのような三輪先輩の行動に悪意は全くありません。
三輪先輩は平本の近辺も調べているので高瀬くんに友達が少ない事まで知っていました。
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